川の光日記

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動物好きの絵師、歌川国芳

森アーツセンターギャラリーで2月12日まで開催中の「没後150年 歌川国芳展」に行ってきた。
一点一点ゆっくり見ていくうちに「ああ、この人の絵は本当にいいなあ」との思いが募っていく。

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↑代表作のひとつ、「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」

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↑川口版武者絵シリーズ「天竺徳兵衛」

どの絵も溌剌として、躍動感にあふれている。
三枚続きの大判錦絵などは、まるでワイドスクリーンの映画だ。
それも、CGや特撮をコテコテに使った、波瀾万丈のアドベンチャー大作である。
辻惟雄先生によると「広重が小津安二郎なら、国芳は黒澤明」とのこと。納得。

そして、国芳という人はおそらく無類の動物好きだったはずだ、と私は思う。
ワニザメ、鯨、ガマ、熊、虎、きつね、雀、犬などなど、さまざまな動物が登場するし、
武者絵も美人画も、動物がらみのほうが生き生きしている。

なかでも数多く取り上げられている動物は猫。

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↑「其まま地口猫飼好五十三疋」のうちの一点。
東海道五十三次の宿場名を猫の姿にひっかけて表現している。
なかには「大きなタコを引きずる猫」=「重いぞ」=「大磯」など、
「それはちょっと無理では?」と思われるやや苦しいダジャレも…。

実際に国芳の猫バカぶりは有名で、多いときは十数匹が家や仕事場を歩き回り、
いつも懐に数匹の猫を入れて、話しかけながら仕事していたらしい。

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↑猫と一緒の自画像。自分の絵は後ろ姿のものしか残していない。
丸めた背中といい、軽く握った左手といい、ほとんど猫と同化している…。

この人は天保の改革を「バッカじゃないの~?」とあてこすった絵を描いたりなどして、
反体制的な傾向があったので、お上にマークされていたのだが、
尾行していた隠密が「浮世絵界の大物で弟子もたくさんいるのに、なんか風体はやくざっぽくて、
性格はやたら明るい。気に入らないとギャラがよくても仕事断っちゃうし、
どうやら金銭にはあまり執着がないみたい」(以上、図禄の資料を勝手に超訳)
とレポートしているのがなんだかおかしい。
きっぷがよくて親分肌で、思わず「よっ!」と声をかけたくなるような、
チャキチャキの江戸っ子だったようだ。

ちなみに、これまで私が読んだなかで最高の国芳論は、
橋本治『ひらがな日本美術史6』に収められている三つの章
「その九十五 うねるもの」「その九十六 うねるもの続篇」
「その九十七 うねるもの残篇」である。
なぜこの絵師の作品はこんなにも「いなせ」で、力がみなぎっているのか?
その秘密を、北斎との関係や江戸末期の文化のあり方を背景に、
目からウロコが落ちるような語り口で解き明かしている。









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  1. 2012/02/05(日) 13:43:14|
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