川の光日記

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『川の光』の外伝を知っていますか?

semari01

動物たちがソファで無心に眠る冬の午後。

この平和な光景とは対照的に、夫はまたしても追いつめられている。

先日、告知させていただいた退官記念講演が、2日後に迫っている。
そして、その翌々日は、「川の光」外伝の最終締切なのだ。

『川の光』パート1や新聞連載の読者には意外に知られていないのだが、
夫は2010年12月号から『中央公論』誌上で、3か月に1回のペースで『川の光』の外伝を連載している。
毎回50枚ほどの読み切り連作短編で、本編の登場キャラクターに加えてさまざまな動物たちが登場する。

ご参考までに、これまでの内容を簡単に紹介しておくと、

●第一話(2010年12月号)「犬の木のしたで」

タミーが主人公! 散歩の途中で集会のうわさを聞きつけて川の中州を訪れたタミーは、
「詩を愛する動物クラブ」の年次総会に飛び入り参加して、自作のお茶目な詩を朗読することになる。
遅刻して現れたネズミのグレンが読み上げる長編詩が素晴らしく、動物たちは感動のあまり静まり返ってしまう。

●第二話(2011年3月号)「グレンはなぜ遅れたか」

前回、なぜグレンは集会に遅刻したのか? その理由がこの短編で明かされる。
画家の記念館の物置でひっそり共同生活を送っていたリクガメ、ハクビシン、ダッチウサギ、モルモット。
老境にさしかかった四匹は、建物が取り壊されることになり、途方に暮れていた。
グレンは一計を案じ、動物好きな子供たちがいる小学校へと彼らを誘導するのだが…。

●第三話(2011年6月号)「孤独な炎」

哲学的な瞑想にふけりながら静かな毎日を送るフクロウのルチアは、
ある真冬の晩、はるかな距離を経て聞こえてくる「帰りたいよ…」というかぼそい声をキャッチする。
正体がわからないまま、声の主と会話を交わすようになるルチアだったが…。
小惑星探査機と思しき「彼」と、孤独なフクロウが織りなす友情の物語。

●第四話(2011年9月号)「キセキ」

アナグマのアントン坊やは、わあわあ泣きながら川岸を上流に向かって歩んでいた。
目が覚めたらお母さんの姿が消えていたのだ。
そんなアントンの前に、変幻自在に姿を変える「水の子」が現れる。
感受性が鋭い詩人肌の仔アナグマが体験した、幻想と現実の境界を超えた一夜の出来事。

●第五話(2011年12月号)「緋色の塔の恐怖」

川辺の僧院で数秘学の哲理に思惟を凝らす錬金術師のタミリウス、またの名をタミー師。
最近、容態がすぐれない女王陛下を救おうと、
対岸に出現した無気味な緋色の塔の謎を解くために小舟で漕ぎ出していったタミー師が見たものは?
タミー、ネズミのチッチ、アナグマのフョードルなどおなじみの動物たちが錬金術師や僧院長として登場し、
時空を超えて壮大なスケールで展開する冒険ファンタジー。
山田風太郎ばりの凝りに凝った文体とジーン・ウルフもびっくりの異世界描写に驚く。
「ここ数年で、これほどの情熱と精力を傾けて書いた原稿はないよ。何しろまるまる3ヶ月かかったもんな。
ただし、これほど馬鹿々々しい、アホくさい小説も世の中にざらにないと思うけど。
ともかく、入魂、渾身の一編です」と夫は語る。

そして『中央公論』の2012年3月号に掲載予定の次作は、ついにシリーズの最終話。
どうやら「トウキョウトガリネズミ」が重要な役割を演じるらしい。

semari03
↑北海道に生息しているのだが、発見者が「蝦夷」(YEZO)と「江戸」(YEDO)を間違えてラベルに記したため
「トウキョウトガリネズミ」と命名された変り種。体長4cm、体重2gで、世界最小の哺乳類。

夫はこのところ毎日、呪文のように「トガリネズミ、トガリネズミ」と呟きながら、柱に頭を打ち付けている。
夜は世界最小のネズミさんたちが大量に登場する悪夢を見ているらしい。執筆はかなり難航している模様。

なお、『中央公論』の外伝シリーズは、本編が好きな読者なら絶対に面白いはずなので
図書館などで読んでみていただけると嬉しい。

↓そして動物たちは、相変わらず平和に眠り続けるのであった…。

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  1. 2012/01/14(土) 17:39:35|
  2. 川の光
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7
<<講演が無事終了! | ホーム | 2011年動物本ベスト5 その④ 『これが見納め』>>

コメント

初めまして。ありがとうございます

「川の光」の外伝の連載、知りませんでした!
書いてくださってありがとうございます。
一刻も早く読みます。

以前このブログにアップされておりましたタミリウスさんの絵が、古本屋さんのウサギさんの絵(「兎をめぐる十二の物語」という本に挿し絵として掲載されていたように思います)とほぼ同じ愛くるしいタッチで、とても気になっておりました。
  1. 2012/01/14(土) 18:09:48 |
  2. URL |
  3. ma #AIlHpmOk
  4. [ 編集 ]

Re: 初めまして。ありがとうございます

初めまして。コメントありがとうございます!
そうなんですよ。中央公論のこの連載は、意外に知られていないようで…。
挿画は新聞連載と同じ島津和子さんで、とてもかわいいので、ぜひ読んでみてください!
  1. 2012/01/14(土) 21:56:59 |
  2. URL |
  3. IZUMI #-
  4. [ 編集 ]

これから

川の光外伝、わたしもこれから本屋さんに行って買ってきます!教えてくださってありがとうございました。
昨日の松浦先生のお話、ひとことひとことが
押し寄せる波のようにきらきら心に届いてきました!
会社を午後半休にして楽しみにして来た主人と
一緒に参りました!こちらのブログがなかったら
講義を知らす、できなかった体験でした。ほんとうにありがとうございます。主人も、「今日はいい日だったな~、松浦先生、昔とちっともお変わりない」と、フランス語を習ったときのことをしみじみ思い出して申していました。学生さんが「駒場でもあるんでしょ?」と言っていたのが耳にはいってしまったのですが、
駒場でもあるんですか?昨日の話を母にしたら、母は飛行機に乗って(遠方に住んでいるので)お話を聴きに来たいそうなのですが・・・。もし、よろしければ、駒場の件も教えてください!
  1. 2012/01/17(火) 14:09:09 |
  2. URL |
  3. amanamour #-
  4. [ 編集 ]

3月号掲載でしたね

すみません、次の外伝は3月号掲載予定で、その締め切りが明日なんですね。あわててちゃんと読まず、本屋さんに行って気がつきました。上のコメント、まちがえててすみません!次号を楽しみに本屋さんに出かけます、に訂正します。
  1. 2012/01/17(火) 16:18:28 |
  2. URL |
  3. amanamour #-
  4. [ 編集 ]

Re: これから

昨日はご来場いただいてありがとうございました!
駒場でもおそらく何かあるはずなのですが、詳細は未定のようなので
決まり次第またブログでお知らせさせていただきます。
「川の光」外伝はまだ書籍化は未定で、
とりあえず中央公論の3月号に最後の第六話が掲載されます。
  1. 2012/01/17(火) 17:49:48 |
  2. URL |
  3. IZUMI #-
  4. [ 編集 ]

初めまして。
川の光外伝の情報をありがとうございます。

新聞に連載中の2を途中から知り、
あわてて今1を読んでいます。
なので2も外伝も書籍化を熱望しています。

2は実家の母が毎日楽しみに読んでいるので、
タミーが実在する事を教えてあげました。
心から喜んでいることと思います(笑)

清々しい作品をありがとうございます。
  1. 2012/01/17(火) 18:21:31 |
  2. URL |
  3. betty #xOF1KndE
  4. [ 編集 ]

コメントありがとうございます!

お母様にもこのブログで実在タミーの写真を見ていただけるのではないかと…
最近、リアル・タミーは飽食のためちょっと太ってきて、
ダイエットしなればと家族会議で決議したところです。
  1. 2012/01/17(火) 19:27:24 |
  2. URL |
  3. IZUMI #-
  4. [ 編集 ]

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