川の光日記

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とある千ヶ滝の一日



11月末の某日。
近所の家が次々とシャッターを下ろし、別荘管理の人々が枯葉をブロワーで吹き飛ばす音が響くなか
(この地では枯葉は「掃く」のではなく「飛ばす」ものなのである)
わたしたちはまだ千ヶ滝の山中で頑張っている。

朝食後、タミーと山の道を散歩。
落葉樹の葉はすべて落ちて、山々の稜線が遠くに連なる爽快な景色。
最近、タミーは主要な散歩ルートを覚えてしまい、どんどん先に行っては「お母さん、早く~」と私を急かす。

夫は朝から朝日新聞の文芸時評で苦闘している。
明日掲載の予定なのだが、これで本当に間に合うのか。
カラーグラビア雑誌の編集を長らくやっていた私には、新聞の進行が不思議に思えてならない。
というか、もっと早く書き上げていれば、こんな綱渡りをする必要はもちろんないわけだ。

ようやく夫が原稿を仕上げ、ゲラが送られてくるまでに少し間があるというので、
食料も尽きたことだし、山道を車で下って中軽井沢駅前まで行き、定食屋で昼食。
帰りに商店街を歩いている猫を見かけ、「あ、猫…」と思い、近くに寄ってよく見たら、子だぬきだった。
マイペースで悠々と通りを横断した子だぬきは、路地の奥に消えてしまった。カメラを持っていなくて残念。
こういうのは、このあたりでは普通に見られる光景なのかしら。
「たぬ吉」などと呼ばれて、商店街の人々に愛されていたりして…

夕刻、夫がゲラを戻して一仕事終えたので、
いつもの佐久のシネコンまで出かけて映画鑑賞をすることに。
夫は『42』が見たかったらしいのだが、私が強くリクエストして『悪の法則』に決定。
なんとなく気乗り薄な夫をずるずる…と引きずるようにして(実際には車で運んでもらっているのだが)佐久へ。
6時過ぎともあると、あたりはもう真っ暗。外の気温は3度との表示。

シネコンはいつものように人気がなく、一階のゲームセンターでは佐久のティーンエイジャーが
やり場のない怒りをゲーム機にぶつけている。
観客はわたしたち2人だけ(あとで男性がひとりやってきて安堵)。

そして映画はというと、「ふと欲を出したテキサスの弁護士が麻薬の密輸に手を出し、痛い目に遭う」という陰鬱な話。
痛い目と一言でいっても、この映画の場合、そんじょそこらの生半可な痛さではない。
想像を絶する悲惨な末路が、主人公およびその仲間を待ち受けているのである。
私はこういう陰惨な映画が大好物なので、すっかり楽しんでしまったのだが、
夫はもう少しスカッとするアクションやサスペンスを期待していたらしい。

「みんな結局、むごい死に方をしたね…」
「マイケル・ファスベンダーはまだかろうじて生きてたじゃないの」
「あいつもほどなく、叫びながら死んでいくことになるんだよ」
「でもなかなかスタイリッシュでゴージャスな映画だし、チータもかわいかったし」
「麻薬カルテルのボスが電話で言ってたけど、一度なされた選択は、もう絶対に取り返しがつかないんだなあ…」

がっくりと肩を落とした夫は、ダンゴムシのように丸くなって、タミーと一緒に早々に寝てしまった。

IMG_1947b.jpg

ぼくは今日も元気いっぱいだよ!

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  1. 2013/11/27(水) 11:43:08|
  2. 日記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5
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コメント

難しかったです・・・。

木々の葉っぱ、見事になくなってしまいましたね。でも、枝の隙間から、白っぽくなった日の光や、青く映える山々の景色を眺めるのも、また風情がありますよね(子供の頃、こういう景色を観ながら育ったので、懐かしいです)。そちらは、タヌキさんにも会えるのですね。猫ちゃんじゃなくて、ちょっと残念(?)。動物たちも、冬支度で忙しいようですね。
さてさて、朝日の「文芸時評」拝見しました。でも、とても難しかったです。大体において、ドゥルーズもヒュームも知らないのですから、仕方ないですが・・・。ドゥルーズさんって、てっきり映画評論家か何かかと思っていました。千葉さんの著書をamazonでチェックしてみたのですが、章だてをみただけで敗北感でいっぱいになり・・・。「繋がりすぎ」「動き過ぎ」を警告する内容ならば、もう少し内容を砕いていただいて、ネット依存、ビジネス優先の今の若い方々に読んで欲しいな、と思ったのですが・・・。先生、あの詩の本のように、中学生でも分かるような易しい「ドゥルーズ」解説を、ぜひお願いします(あるいは、お勧めの入門書のご紹介などでも)。それにしても、時評が前日に書かれていたと知り、びっくりした次第です。何て、スリリングな・・・。今後、月末最後の火曜日になると、「ああ、今頃先生は・・・」と思い出してしまいそうです。
  1. 2013/11/27(水) 13:07:38 |
  2. URL |
  3. あき #XcHMMwdw
  4. [ 編集 ]

追伸

先生、すみません。ドゥルーズの名前、どこかで見たような・・・、と思ったら、先生の「波打ち際に生きる」のご本の「研究と創作のはざまで」の中で触れていらっしゃったのでした(P42~)。ちゃんと読んだ筈なのに、身についていなくてすみません。もう一度、しっかり読みなおしてみます。「純粋な内在」というキーワードも、「繋がりすぎ」を解く鍵になっているのでしょうか。ドゥルーズは、ジル・トゥールズで、晩年、映画評論もされていたようですね。今、調べてようやく分かりました。お恥ずかしい限りです・・・。
  1. 2013/11/27(水) 13:52:30 |
  2. URL |
  3. あき #XcHMMwdw
  4. [ 編集 ]

タミーちゃんの「ぼく」

タミーちゃんの「ぼく」、ひさびさに聞けました。
タミーちゃん、もっといっぱいお話してください。
タミーちゃんの「ぼく語り」を聞いていると、私はとっても幸せな気もちになれます。

ちなみに私も陰惨な映画、大好きでーす!
『悪の法則』ぜひ観てみます。
  1. 2013/11/27(水) 23:20:49 |
  2. URL |
  3. inocco #BRwvxaDM
  4. [ 編集 ]

届きました!

こんばんわ!そちらは、ななんと、3度なんですね!ずいぶん寒くなってしまいましたね・・・・。こちらも、今日は、風のつよい日でした。いよいよ、12月。
待ちに待った先生の詩の本、届きました!私も、やっぱり、あとがきの「 誰かに無償の「好意」を送り届けてみたいという闇雲な気持ちに駆られることも、時としてないではない」と、お書きになっていらっしゃるところに、胸がキューンとしました。そして、この胸のキューンは、この本の中に、閉じ込められているわくわくする感じと、結びついていて、いろいろな人の、心の中にかならずある、やわらかくて、あたたかくて、たよりない何か。とおい空とピストル。プラチナと手。言葉と言葉が、思いもかけない重なり方をすることで、まるで化学反応のように変化して、いつも使っている普通の言葉が、目をみはるように、動き出すように、心にしみじみと、胸がキューンとする言葉に変身させることができる人達。まるで、手品師みたいな人達。詩を読むということは、手品師の手品を楽しむように、自分勝手に、自己流にたのしめばいいんだと、思えるようになれました。西脇順三郎さんの詩、詩集で、読みたくなりました。詩を、とても身近に感じられるそんな詩の本です。先生、ありがとうございます!アキさんみたいに、私も、なんか、詩を書いてみたくなりました。この頃は、お台所に暮らす、信心深いやかんや、バルザック風の圧力鍋や、過去の栄光に生きるコーヒーポット達と語り合うという、おたのしみ。なーんちゃって・・・・。
私は、日曜日に「ペコロスの母に会いに行く」に行く予定です。「かぐや姫」も行きたいし、「悪の法則」にも、むらむらと行きたくなりました。
タミーちゃん、道を、覚えてしまって、先に待ってるなんて、すごいですね!元気いっぱい、得意そうな笑顔で待っててくれるんですね!本当に、可愛いですね!これから、寒くなりますけど、どうぞ、温かくしてお過ごし下さい!寒い日のおぜんざいもイイですね!おもちをフーフーしながら・・・。
  1. 2013/11/29(金) 00:01:07 |
  2. URL |
  3. アロマポット #3l8pHDnU
  4. [ 編集 ]

鯨と鰐

朝日の文芸時評、遅ればせながらやっと拝読し、「スローモーション」の「鯨」と「鰐」のお話を思い出したりしました。(魚偏の二元論)

「鯨か鰐か」、読んでから20数年経った今も折に触れ思い出します。

「悪の法則」、皆、何日もかかっていたぶられ続けた末に…というわけではなくてよかった…ペネロペ・クルスも最後のカットで手足はあってよかった…と、無駄なよかった探しをしてしまいました…。
  1. 2013/11/30(土) 23:01:49 |
  2. URL |
  3. みえ #-
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