川の光日記

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夫です。最終日も平穏に暮れて。

image_20130608234435.jpg
↑ヴルタヴァ川の流れは依然として速い。

カフカミュージアムには結局、すんなり行けた。
これまで、「カフカの引っ掻くエクリチュール」などと物識り顔で
図々しく書いてきたものだが、実物を見るのは初めてである。
インクの筆跡がなまなましい手紙や原稿を前にして、粛然とした気持ちになった。
優雅とか美しいといった筆跡ではない。プルーストとはぜんぜん違う。
これは「筆耕の書体」だと私は感じた。
原稿展示以外に、妙な体感型インスタレーションみたいのがあって、
ちょっと面白かった。
こんなの↓
image_20130608201046.jpg

それがこんなになったり↓
image_20130608201047.jpg
カフカと無とか、鏡と遠近法とか、小難しい理屈が書いてあったが、理解が届かず。
しかし、私は開館時刻の10時ぴったりに入って40分ほどいたのだが、
その間、見物客は私一人だけ。
大丈夫かなあ。

いやはや、歩きに歩いた2日半だった。
残念なのは、礼拝堂、図書館、天文台などが集まっている
「クレメンティヌム」という一郭がクローズドだったこと。
洪水のせいだという。たしかにまあ、川岸近くではあるのだ。

もうすることがなくなってしまったので、夜は国立マリオネットシアターの
『ドン・ジョヴァンニ』を見ることに。
こんなの↓
image_20130608234056.jpg
まあ、観光客相手の見世物だが、けっこう入念に作り込まれている。
「アメリカ人にもわかるように」とかいったような、
よくある客をなめた姿勢がないのが好感を持てた。

夕食は、最初の日に行った「ウ・メドヴィードクー」というビアホールに
ついまた行ってしまった。
牛肉をビールで似たグラーシュ、それにブドヴァル(ブロンドビール)、
お代わりしてダークビールも。
私は結局、このビアホールがいちばん気に入ったのである。
二度目は、いよいよくつろいだ気持ちになれた。
絶えず新しい体験を求めるという貪欲さ(家内は実は、それを
非常に旺盛に持っている人)は、私にはあまりない。
何かが気に入ったら、それを飽きずに繰り返していたい。
繰り返しているうちに、それが自分のからだの一部になってゆく。
それでよい。
というか、それがよい。
ワルシャワやプラハにもまた戻ってきたいと思っている。

明日は12:55プラハ発、ミュンヘン経由で東京へ。
午前中少し時間があるから、「クレメンティヌム」をもう一度トライしてみようか。
しかし、日曜だし、たぶん事態は動いていないだろうなあ。
今回、カレル橋も結局渡れずじまい。
心残りなことではある。
でも、「心残り」というのは、考えてみればとてもすてきな言葉ではないか。
私は、心を少しだけプラハに残して、発ってゆくのだ。


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  1. 2013/06/09(日) 07:02:32|
  2. 日記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<父帰る | ホーム | 夫です。怒濤のような観光の一日。>>

コメント

気を付けて帰って来て下さい。

素敵なレポートをありがとうございます。今日の文章は、格別心に響きました(「心残り」)。旅のレポートは、いつか、エッセイ集としてまとめてほしいです。
カフカミュージアム、行けて良かったですね。先生、楽しそう・・・(少年になってます)。その空間を一人で独占出来るとは、また贅沢です。旅に出られると、「川の光」をお書きになっている時とはまた違った、エネルギッシュでパワフルでちょいワル風?な先生にお目に掛かれますね(実は、そっちに惹かれてファンになった?)。先生、見た目も気持ちもお若いですよ(やっぱり、黒がお似合いです)。ポーランド~チェコを舞台にしたしっとりとした大人の作品を心待ちにしています。(PS:一昨日のカレル橋(増水)の画像再アップ、ありがとうございました。茶色い水が、今にも溢れそうですね。)
  1. 2013/06/09(日) 09:58:06 |
  2. URL |
  3. あき #XcHMMwdw
  4. [ 編集 ]

旅行記ありがとうございます。

数日間、楽しく拝読しました。
プラハ… 心を残す街。。
多くの方が推奨し、私自身も昔から憧れながらまだ訪れていない街プラハ... 松浦先生ならこの街に(あるいは東欧圏)にどういった感想をもたれるか以前から興味がありましたので、今回は短いご滞在でしたがチェコビールを傾けながら呟かれたこの素敵な言葉、捉え難い街の空気が伝わってくるようでした♪
カフカミュージアムも興味深く拝読。一方、以前「面白く」読んだクンデラも、先生にかかると可哀想にバッサリと二流と切り捨てられ苦笑したり、なるほどねと思ったり。

次回のご旅行はぜひ優秀で愉しい指南役をお伴に!♪

きっといちばん心を残されていたであろうタミーちゃん、今回はどんなお顔でお父さんをお迎えするのかな?
  1. 2013/06/09(日) 11:13:18 |
  2. URL |
  3. vio #YlatNgdA
  4. [ 編集 ]

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