川の光日記

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犬の人生



6歳を超えたくらいからだろうか、タミーがだんだんヒトっぽくなってきたのは。
このところ、その感じはますます強まり、ふっと庭を眺めている表情など、人間としか思えないことがある。
わたしたちの会話も、ほとんど内容を理解していて、同意したり呆れたりしているふしがある。
夜中に目が覚めて台所に水を飲みに行くと、毛皮を脱いで缶ビール片手にくつろいでいる
タミーの「中の人」と鉢合わせ…。そんな荒唐無稽な事態をふと想像してしまうほどだ。

マーク・ストランドというカナダの作家がいて、『犬の人生』という短編集を書いている。
表題作は、ある晩、妻に向かって突然「いや、実を言うとね、僕は以前は犬だったんだよ」と告白する男の話。
犬種はコリーで、コネティカットの芝生のある大きな家で飼われていたというのだ。
妻は最初は「犬ですって」と戸惑いを見せ、「あなたが愛した犬たちもいたんでしょう」と嫉妬してみたり
「ずいぶんけっこうなお話みたいだけど、つらいことだってあったんじゃないの?」などと質問したりするが、
いつのまにか寝てしまう。そして男は、この話がふたりの間で再び持ち出されることはないだろうな…と思う。
それだけで終わってしまう、ちょっとシュールな短編である。

この逆バージョンで、ある晩、横で寝ているタミーがくるっとこちらに寝返りを打って、
「いや、実を言うとね、ぼくは以前は人間だったんだよ」と話し始めたらどうしよう…


翻訳はなんと多崎つくる…じゃなくて村上春樹。

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  1. 2013/05/02(木) 22:07:14|
  2. 動物の本
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

同感です!

ゴールデンレトリーバーは特にそういうところがあるんでしょうかね。
年をとればとるほど以心伝心とのこと。タミーちゃんも長生きしてシニアの素晴らしさを発揮してほしいと思います。またそうなるように祈ります!

村上春樹さんが翻訳されている本はどれも面白くて良く読みました。「空飛び猫」という何冊かの本もとてもおもしろくてずっととってあります。
私にとっての村上春樹さんは面白い海外文学の紹介翻訳家です。
  1. 2013/05/03(金) 09:03:58 |
  2. URL |
  3. よしこ #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

言葉も分かる?

ペットの人間っぽい表情(特に目が何かを語っている)に、はっとすることって確かにありますね。夜中、ニ本足で歩いているんじゃなかろうかと思うことも。前の猫は、徳島にいる時に私が拾った子で、気立ての優しい男前の猫でしたが(寝る時もいつも一緒)、仕事に忙しく家のことに非協力的な夫の愚痴を、いつもじっと聞いてくれて、「今度生まれ変わったら、チビ太と結婚したいよ」(←殆ど本心)と言うと、必ずごくっと唾を飲み込み、舌をペロペロ始める(ちょっと焦っている?)ので、ああ、この子はちゃんと言葉が分かるんだなと思ったものです。(?)
昨日から、ようやく村上作品を読み始めました。滑り出しは良かったものの、禅問答のようになって来てからペースが落ちました。
  1. 2013/05/04(土) 14:09:04 |
  2. URL |
  3. あき #XcHMMwdw
  4. [ 編集 ]

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