川の光日記

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2012年の動物本② 『動物に魂はあるのか』



こんな押し迫った時期に、しつこくブログ更新中。
まず、このブログによくコメントをくださる、らんくすさんから寄せられた情報をご紹介。

岩手県が「第3次ツキノワグマ保護計画」(案)を打ち出して、
ツキノワグマの保護計画を変更しようとしている。
① 管理年次の開始日を変更 → 狩猟自粛がなくなり、ハンターに有利になる
② これまで認められていなかった「春グマ狩り」を認める → 冬眠開けの母グマが殺され、
 仔グマたちが路頭に迷うことになる …ということらしい。
詳しくはここ↓を参照。
http://kumamori.org/news/

岩手県は1月4日まで電子メールで意見受付中みたいなので、上記のサイトを検討のうえ
「クマの無駄な殺生はやめてほしい」と思ったかたは、ぜひ反対意見メールを!
(アドレスのリンクも上記サイトにあり)

そして、今年読んだ動物本のなかで、この件にも関連した一冊を、ついでにご紹介しておきたい。



『動物に魂はあるのか』 金森修著(中公新書)。
古代ギリシャから現代まで「哲学者が動物という存在をどう扱ってきたか」をテーマにした本だ。

人間の動物に対する意識は、科学技術や社会制度と同様、時間の経過とともによりよい方向に進歩してきたはず…
そんなイメージを漠然と抱いていた人は、これを読むと、ちょっとショックを受けるかもしれない。

古代ギリシャの哲学者、たとえばアリストテレスなどは、動物に魂や精神活動があることを認めていた。
それは家畜やペットと接する普通の人の常識的な感覚に沿った考え方でもあった。
だが、17世紀のヨーロッパでは、近代的合理精神の誕生と時を同じくして、動物にとって過酷きわまりない
「動物機械論」という思想が一世を風靡した時期があったのだ。

このおぞましい思想の始祖はデカルトで、人間だけを特別視し、動物は感情も魂ももたない機械とみなした。
「機械だから平気だろう」というわけで、デカルトは自らウサギや犬の生体解剖も行った。
彼の弟子のマルブランシュはパリで犬を蹴飛ばし、犬が悲鳴をあげると「あれは別に何も感じないんですよ」
と言い放ったという(ちょっと出来すぎなエピソードのような気もするが…)

当然のことながら、同時代においてもこの思想は反発を招き、ライプニッツ、コンディヤック、ヴォルテールなど、
動物を擁護する「動物霊魂論」を唱える思想家が続々と現れる。
ヴォルテールなどは肉食に疑問を呈するヴェジタリアン的な感覚すらもっていたようだ。

18世紀後半以降、ありがたいことに「動物機械論」はすっかり下火になる。
19世紀に入ると進化論が登場し、生物学、人類学などの実証的知見も蓄積されて、
動物をめぐる哲学は、動物について考えることで人間存在について考える、というアプローチにシフトしていく。
動物の虐待に反対する動物解放運動などのアクティビズムも盛んになる。

だが、現在はある意味で、新たな「現代化された動物機械論」の時代でもある、と著者はいう。
工場畜産、遺伝子工学で改良された魚や家畜の登場…。
「人間は、最終的には動物より人間のほうが大切だと思っている。…直接には敵対せずただ地球上に
併存しているだけの生物たちでも、できるだけ制圧し、利用し、搾取しようとする」。

最後の最後の、「動物に魂はあるのか」と題された、短い一節が感動的だ。
それまでアカデミックだった文体が、ここで急に変化する。
少し長いけれど、一部を引用。

「人間は少しだけ、特別です。でも、だからといって他の生物に何をしてもいいということにはなりません。
自分の中の声を聴き取ろうとすれば、きっと聞こえてくるに違いありません、『お前がそんなに複雑で優れた
魂をもっているのは、他人だけでなく、他の生物にもできる限り気遣いをすることができるように、
そうなっているんだよ』と」

野生動物が消滅し、家畜とペットだけになってしまった世界…
そんな味気ない世界が到来しないように祈りたい。

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  1. 2012/12/29(土) 17:37:37|
  2. 動物の本
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:11
<<大晦日にラジオを聴く | ホーム | 今年最後のお仕事>>

コメント

仕事の合間に是非反対意見メールを送らせて頂きます!!!

IZUMIさん今年最後のコメント書かせて頂きます。
楽しい一年間ありがとうございました!!!
先生の作品に癒され、奥様のブログで楽しい時間を頂き、毎日の日課が増え、幸せな時をプレゼントして頂いた事感謝しております!!!
今回はとても厳しい問題ですが、私も以前からこの地球こんなに好き勝手に人間がのさばっていいものか!!!と疑問に感じておりました。
様々な弱気生き物に対して無意味な殺生を繰り返してきている人間が遥かに高度な文明を持った宇宙人の侵略に怯えているナンテ、ナンセンスです!!!
今殺人的スケジュールの中におりますが、1月4日までには必ずメールで意見を送りたいと思います。
  1. 2012/12/30(日) 14:20:15 |
  2. URL |
  3. まやてつ #FCWDJ4oA
  4. [ 編集 ]

ありがとうございます。

IZUMIさん、先生
今年一年本当に楽しませていただきました。
そんな中、力を貸してくださったことに感謝いたします。
人は傲慢ですね。
動物に感情がないなんて…
涙も流すし、痛みも感じます。
私は同時進行で毛皮反対も
していますが。
ふわふわモコモコは可愛い
でも、毛皮は生きたまま
剥がされている人を知っていることは知らない人が多いのです。
キレイに剥がれないから、生きたまま…人間が生きたまま皮を剥がされる…なんて事をしれば
おぞましい!残酷と思うでしょうに
動物達には、人はしています。
だから、川の光を多くの人が
読んで、動物達にも感情があり
人には聞こえないけど、異種同士の
会話もある。そんな人が
増えて欲しいのです。
地球が人間だけの星では
ないと、来年は一人でも多くの方が
感じてくれますように。
そして、このブログに出会えた奇跡
川の光2に涙した日々
心から感謝いたします。
  1. 2012/12/30(日) 18:46:12 |
  2. URL |
  3. らんくす #-
  4. [ 編集 ]

計画が白紙になる事を願います!!!

ナントかメールを送る事が出来ました。
らんくすさん頑張ってください!!!
弱いモノを虐める事を楽しんでいる人間がいる事、本当に悲しくなります・・・。
何らかの大義名分を掲げ、したい放題しているだけですよね。
人が襲われたらどうするんだ!!!、と言われると行政も及び越しになるのでしょう。
もっとこういった問題に熱心になれる公僕が増えてくれると良いのですが・・・。
公僕である公務員には何かに向けて取り組む熱意が本当に欠けています!!!
  1. 2012/12/31(月) 09:51:35 |
  2. URL |
  3. まやてつ #FCWDJ4oA
  4. [ 編集 ]

よいお年を!

IZUMIさん、こんにちは。ラジオ拝聴しています。
先生、イニシアティブを取った方が断然生き生きされてますね。ゲストの方がびっくりするぐらいプロフィールを御存じで・・・。先生に「面白かった」なんて言われたら、誰もが恐縮しちゃいますよね。平野さん、気持ちよくお話しされてますね~。先生の話の振り方や引き出し方がお上手だからでしょう!ジャス、サックスの音色がいいですね。先生ご紹介のピアノは摩訶不思議なものと繊細で美しいフーガとで、対照的でしたね。一音一音の存在感ですか・・・。なるほど!ああ、この番組、昼じゃなく夜に聞きたかったな・・・。お二人とも声が素敵で、うっとり聞き惚れています。明日も楽しみにしていますね!
VOGUEのインタヴュー、拝読しました。1ページにぎゅっとまとめるのはさぞや大変な作業だったかと存じます。素敵な女性ばかりでとても面白かったです!特に、上野さんの美魔女に関する見識とか(同性の目を意識)。昨日、FIGAROも注文しました。
らんくすさん、私もメールで意見をさせていただきますね。人間のエゴで、動物たちに迷惑を掛けてはいけませんね。動物にこそ感情や魂がある、人間の方が感情を失っているように感じます。私も、日々命をいただいていることに無神経になっていました。反省したいと思います。
  1. 2012/12/31(月) 11:28:58 |
  2. URL |
  3. あき #XcHMMwdw
  4. [ 編集 ]

皆様、よいお年を

まやてつさん、さっそくありがとうございました!
らんくすさん、来年はツキノワグマたちの状況が多少なりとも改善されるといいですね。
そしてあきさん、ラジオを聴いていただき、そして私が仕事した雑誌まで買っていただいて、本当にありがとうございました。
2013年が皆様にとっていい年になりますように!
  1. 2012/12/31(月) 16:59:08 |
  2. URL |
  3. IZUMI #-
  4. [ 編集 ]

お大事に。

先生、お風邪大丈夫ですか。心配です。どうか、早くよくなりますように。ラジオ、とっても良かったですよ。先生、司会に向いてますね。来年、オファーが目白押しじゃないでしょうか!らんくすさん、先ほど、改正反対のメール送っておきました。それから、夕方、FIGAROが届きました。「めまい」のチョイスに、嬉しい~!と叫んでしまった私です。今年は、こちらのブログに出会えて幸せでした。素敵な記事を読ませていただき、本当にありがとうございます。来年も、楽しみにしています。先生の風邪が早く治って、一家で楽しいお正月を迎えられますようお祈りしています!それでは!
  1. 2012/12/31(月) 17:52:31 |
  2. URL |
  3. あき #XcHMMwdw
  4. [ 編集 ]

動物に魂は?

イルカやネコだったら、「もちろん、あるだろ?」と
胸をはって答えられますが、蚊や、シロアリ、また
大腸菌に魂があるのか? と問われると「うっ?」
と詰まってしまいます。 (あ、大腸菌は動物じゃな
いのか)
  1. 2013/01/02(水) 01:02:11 |
  2. URL |
  3. ムルムル #5yrVOggo
  4. [ 編集 ]

Re: 動物に魂は?

ムルムルさん、あけましておめでとうございます。
ラジオ聴いていただけたのですね。
私も夫は案外、ラジオ向けの声かも、と思いました。

蚊やシロアリに関しては、『動物に魂はあるのか』の著者も
魂があるとはいいにくい、と言ってますね。
私も、蚊は思いっきり叩いちゃったりしますからね…。
  1. 2013/01/03(木) 22:32:59 |
  2. URL |
  3. IZUMI #-
  4. [ 編集 ]

こちらのブログは毎日拝見しております。
IZUMI様、この度は、ツキノワグマの件についてご掲載いただき有り難うございます。
熊森協会には家族全員入会しており、娘はツキノワグマを保護すべく、作文を書き、昨年は表彰していただきました。
春グマ狩りの主な目的は、胆嚢を取るためと思われます。冬眠明けの胆嚢は最も高価で売れるからです。
しかし、胆嚢には薬効は特に認められておりません。
こちらのブログを見ておられる皆様、無益な殺生をやめるよう、岩手県へ反対のメールを送ってください!!
どうかどうか、宜しくお願い致します。
もうこれ以上、かわいそうな動物たちを見たくありません。
  1. 2013/01/04(金) 13:45:55 |
  2. URL |
  3. mari #-
  4. [ 編集 ]

ツキノワグマ保護計画変更案撤回を心から願って!

遅れてしまいましたが、あけましておめでとうございます!先生とIZUMI様のお風邪はもう大丈夫ですか?私は、あろうことか大晦日に熱が出てダウンしてしまい、ウンウン唸っているうちに年が終わり、新しい年が始まりました。きょうは七草粥、つまり年が明けて一週間(早ッ!)たち、ちょっとびっくりです。体調が落ち着いたみたいなので、態勢を整えて一歩前へ進まねば!!ですね!
大晦日にこちらのブログで、らんくすさんのツキノワグマの受難のお話を知り、とてもショックでした!九州では、既にツキノワグマは絶滅してしまったと聞きました。レッドリストに載ってしまってから慌てて手だてを高じても間に合わない危険性大です。こんなことをしたらカワウソの二の舞になることは明らかですよね!春グマ狩りの話、本当に恐ろしい話です。冬ごもりの巣穴から生まれてはじめて地上に出てきた途端、母グマをなくした子熊達のことを考えたら、涙が出てきました。絶対岩手県にメール送らねばと思いました。体調がひどくヘンテコな文章になってしまったかもしれませんがどうにかメール送りました。どうかどうか!計画が撤回されるよう願ってやみません。
  1. 2013/01/07(月) 13:36:55 |
  2. URL |
  3. k@s #sYI06w5Q
  4. [ 編集 ]

Re: ツキノワグマ保護計画変更案撤回を心から願って!

こんにちは、こちらこそ今年もよろしくお願いします。もう体調は良くなられましたか?
クマの件、本当に心が痛みますよね。私は軟弱者ゆえ、動物が気の毒な目に遭っている話題は
本能的に避けてしまいがちなのですが、少しでも動物の役にたてることがあるなら、やらなければとも思います。
  1. 2013/01/10(木) 00:00:31 |
  2. URL |
  3. IZUMI #-
  4. [ 編集 ]

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