川の光日記

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最果ての村の犬

去年の9月から10月初めにかけて、3週間ほどかけて南イタリアを旅行した。
そういえばもう一年になるなあ…などと思いながら写真を整理していたら、
思いがけないところに、置物のような犬が映っているのを発見した。↓



村でただ一軒の食料品店の前で、ビクター犬のように動かないおじいちゃん犬…。
見ているうちに、なんだか無性に懐かしくなってきたので、ちょっとだけ他の写真も掲載してみる。

ちなみにここは、バジリカータ州のアリアーノという村である。
バジリカータ州は、イタリアを長靴に見立てると、ちょうど「土踏まず」のあたりで、
「イタリアの最深部」ともいわれ、いまだにこの国で最も貧しい地域らしい。
その理由は、行ってみるとすぐにわかる。

210.jpg

「ルカーニア地方」とも呼ばれるこのあたりの風景は、見渡す限りこんな感じ。
茫漠とどこまでも広がる、最果ての不毛の土地なのだ。
地盤が不安定なので地滑りが起きやすく、そのために放棄されて廃墟になってしまったこんな村↓もある。

209.jpg

なぜアリアーノまで行ったかというと、プーリア地方からアマルフィ海岸に抜けるルートの途中でもあり、
『キリストはエボリに止まりぬ』という小説を書いたカルロ・レーヴィが流刑されていた場所だと知ったから。
軽い気持ちで夫に「寄ってみよう」と提案した私。しかし、地図で見ると簡単に行けるような気がしたのに、
細く曲がりくねった悪路が続き、いつまでも目的地に着かない。

219.jpg

↑ようやくたどり着いたアリアーノは断崖絶壁の上。村のはずれは石切場。
空は俄かに掻き曇り、最果て感は最高潮に。

217.jpg

↑運転に疲れ果て、肩を落としトボトボと歩く夫。こんなところまで連れてきてしまって悪かったなあ…

223.jpg

↑村の広場。ああ寂しいよう~、と遠吠えしたくなる感じ。

232.jpg

↑カルロ・レーヴィが住んでいた家。一応この村の観光資源のはずだが、扉は閉ざされ、管理もされていない様子。

『キリストはエボリに止まりぬ』は、レーヴィが1935~36年にここに流刑された体験をもとに書かれている。
電気も水道もなく、人間と動物が一緒に暮らし、マラリアがはびこり、迷信や呪術がいまだに信じられていた
当時のこの地方の生活が活写されていて、なかなか面白いのだが、翻訳は絶版。
私は英語版のペーパーバックを、旅の途中でチビチビ読んでいたのだった。

おそらくもう二度と訪れることはない最果ての村。
あの老ビクター犬はまだ元気で、いまも店の前にちょこんと座っているだろうか…。



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  1. 2012/10/15(月) 01:06:31|
  2. 旅先の動物たち
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コメント

憧れの地

イタリア!!素敵ですね~・・・。
どの写真を見ても絵になります。確かに華やかさはないけど渋い。渋くて素敵。

ヨーロッパは一度だけ行きましたが、イタリアはまだ未経験で死ぬまでに一度は行きたい所です。
でも(わんこたちは預かり可ですが)にゃんこずのことを考えると、まだまだ当分2泊以上の旅行は無理・・・なんとか足腰を鍛えて元気な老人を目指し、いつか行く旅行に備えるとします。

今日は新聞がお休み。
救出作戦は成功に終わり、これからはエピローグ的な続きになっていくのでしょうか。
一日でも可愛いサムライたちに会えないとこんなに寂しいのに、連載が終了したら・・・考えると恐ろしいものがあります。
せめて後日談の長いようなものをお願いしたいですが、それは読者のわがままですよね・・?
  1. 2012/10/15(月) 09:01:16 |
  2. URL |
  3. りり #1wIl0x2Y
  4. [ 編集 ]

こんにちは

ブログ一周年おめでとうございます。
IZUMIさんのブログを読むことで、いろいろ知識や世界が広がり 
とても有意義な時間を過ごすことができました。
(「川の光2」もより楽しくなりました。)
本当にありがとうございます。
これからも、素敵なお話を聞かせてください。

  1. 2012/10/15(月) 12:27:39 |
  2. URL |
  3. 鈴木まゆこ #-
  4. [ 編集 ]

イメージ

IZUMIさん、こんにちは。お元気ですか。ブログずっと続けていただけると伺って、心から喜んでいます。本当にありがとうございます!
いつも素敵な旅の風景を、ご紹介いただき、ありがとうございます。イタリアですか。今まで明るい地中海のイメージしかなかったですが、こんなところもあるのですね~。
IZUMIさんの素晴らしいところは、あの先生とレベルが一緒だということですよね。私は、研究者の夫に、「お前は、学校で何を学んだんだ」とか「本当に大学まで行ったのか」とあきれられています。IZUMIさんのように、相手に刺激を与えられる存在だったら、夫もノーベル賞や芥川賞は無理でも、もうちょっと出世していたかもしれません(夫は相手を間違った)?
先生、やっぱり脚が長いのでジーンズがお似合いですね。IZUMIさんのブログを拝見して、変わったのは、私の先生に対するイメージです。恐らく、10歳以上若くなったのではないかと・・・。以前は、背広姿の似合う、知的だけど恐い「おじさま」でしたが、今ではユーモアの通じる爽やかな「お兄様」です。これからも、素敵なお兄様でいて下さい!
  1. 2012/10/15(月) 15:51:08 |
  2. URL |
  3. あき #XcHMMwdw
  4. [ 編集 ]

タミー よかったね! うれしいなぁ

今朝も新聞が待ち遠しくて!

やった! 
タミーが、無事にご主人さまにあえて、ホント うれしくて涙が出てきます。

ホント うれしい!
島津さんの画も最高です ♪♪
  1. 2012/10/16(火) 05:21:16 |
  2. URL |
  3. あみぐるみワンちゃん #-
  4. [ 編集 ]

涙が・・・

タミーが先生のもとへ帰ってきた・・
魂の遠吠えを聞いて(聞こえたのか!?)
涙が・・

松浦先生、
タミーを返してくれてありがとう

どうぞ今度はあの子をあの家に!
お別れが近づくのはさみしいけど
それでも、待ち遠しい・・

こんな思いを書き込めるブログを
IZUMIさん、どうもありがとうございます
  1. 2012/10/16(火) 07:17:39 |
  2. URL |
  3. オー #-
  4. [ 編集 ]

感謝

いや~、本当によかったですね。リアルタミーは毎日能天気に生きてるわけですが、
行方不明になったりしたら、私は心労のあまり、発狂してしまうと思います。
連載もあと少しで終わりですが、もうしばらくお付き合いください!
  1. 2012/10/16(火) 11:19:31 |
  2. URL |
  3. IZUMI #-
  4. [ 編集 ]

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