川の光日記

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宮沢賢治の悪い動物たち



『川の光2』連載の影響で、今年は児童文学や動物ものを読んだり再読したりする機会が多いのだが、
宮沢賢治という大物がまだ残っていたことに思い至り、このところ、童話を中心に読み返していた。

賢治の童話といえば、『銀河鉄道の夜』のカムパネルラや『グスコーブドリの伝記』のブドリのような、
自己犠牲の精神を全うするピュアな登場人物を思い浮かべる人が多いはずだ。
でもほんとうは“あっぱれな悪”を描くのも、とても巧みな人だと思う。
「オッペルと象」のオッペルや、「毒もみのすきな署長さん」の署長さんなどは、
実に堂々とした、見上げた悪人である。
(署長さんのほうは、たしか永井均さんの倫理学にかんする著書で「なぜ悪をなしてはいけないのか」という
根源的な問いに対する有力な反証として挙げられていたような記憶がある)

動物ものも同じで、なぜか悪役が妙に魅力的だと感じるのは私だけだろうか。
以下、私が好きな宮沢賢治の「駄目な動物たち」のベスト5を独断で選んでみた。
(順不同)

1.「土神ときつね」の狐
樺の木の気をひこうとする、上品でおしゃれな狐。
「仕立ておろしの紺の背広を着、赤革の靴もキッキッと鳴ったのです」まるで『ファンタスティックMr.Fox』の主役だ。
ただ、どこかチャラいところがあり、星について語るうちに「ツァイスの望遠鏡を注文してある」なんて嘘を言ってしまう。
やがて、過剰なまでにキザなふるまいが土神の怒りに触れて、悲惨な末路をたどることになるのだが、
私は「ほんたうの美は実はそんな固定した模型のやうなもんぢゃないんです」なんてつるつる喋る
この狐がなんだか好きでたまらない。ちょっとうさんくさいけどインテリだし。

2.「ツェねずみ」のツェねずみ
このねずみは、普通に考えたら、とてもいやなやつである。
自分の失敗を他人のせいにして、なにかというと「償(まど)うてください。まどうてください」とストーカーのように迫る。
あまり根性がわるいものだから動物仲間に嫌われて、仕方なく柱やちりとりと交際をはじめるのだが、
しまいには彼らとも仲たがいして、最後は鼠とりと付き合うようになる。危険である。当然ながら、末路は悲惨だ。
しかしこの根性曲りぶりが、とてもリアルで人間的(?)でいいのだ。
おそらく賢治の近くに、こういう人が実際にいたのではないか。

3.「よだかの星」の鷹
「よだか」と「鷹」が似ているのを嫌がってよだかに改名を迫り、ある日可哀想なよだかの家にやってきて、
「市蔵」という名前に変えないと、つかみ殺してしまうと脅す。
ひどい奴なのだが、なぜか憎めない。
「市蔵」という絶妙のネーミングを考え付いただけでも、なかなかのセンスである。

4.「猫の事務所」の三毛猫
猫の歴史と地理を調べる「猫の第六事務所」の第三書記。
真面目だが不細工な「かま猫」のほうが仕事ができるのでやっかみ、なにかといじめる。
意地悪だが、集中力がなく、あまり執着がない感じが、とても猫っぽくていい。

5.「蜘蛛となめくぢと狸」の狸
「みんな往生ぢゃ。山猫大明神さまのおぼしめしどほりぢゃ。な。なまねこ。なまねこ。」と「念猫」を唱えながら、
兎の手をとって引き寄せ、耳→手足→全身の順番で食べてしまう。
この方式でオオカミまで食べてしまうからすごい。
インチキ教祖のわるい奴なので、やはり末路は悲惨である。
しかし「なまねこ、なまねこ、なまねこ」という念猫はあまりにも魅力的で、目の前で狸にこれを唱えられたら
指を何本か食べられてしまうかもしれない。


やっぱり、賢治はいいなあ。なまねこ、なまねこ、なまねこ。

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  1. 2012/08/31(金) 23:56:04|
  2. 動物の本
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夫です。タミーのダークサイド(続き)。



お暑うございます。
夫です。またしてもお邪魔しております。
先日はつい興奮しすぎて中断を余儀なくされ、ご迷惑をおかけしました。
この暑さでは原稿も書けませんので、
今日は拙宅の駄犬の性格上の「暗部」につき、もう少々筆を費やしてみたいと思います。

タミーのダークサイドその2──「かげひなたがある」
他人のいる場面といない場面で態度がコロッと変わる。人間にもいますね、そういう人が。
何かの拍子でそういう振る舞いが露見すると、実に感じが悪いですよね。

タミーはいつも機嫌よくニコニコしているように思われがちですが、実は、
ときどき野太い声で恫喝的に吠えることがあります。お隣りの敷地を人が出入りするような場合です。
すぐさま言っておきますが、このこと自体を「かげひなた」と難じているわけではありません。
こういう「無駄吠え」行為は、まああまり良い振る舞いとは言えないものの、
犬としての務めをそれなりに果たそうとしているのだ、とわたしたちは好意的に解釈し、容認してきました。
「やっぱり、防衛本能があるんだね」
「自分の家族のテリトリーを守ろうとしてるのね」
「ぼくらを外敵から護ろうとして、一生懸命なんだよ。健気なやつじゃないか」
といった具合に。

ところで、ある日私は、ついうっかり鍵を忘れて外出し、玄関から入れないので庭に回り、
伸びほうだいの草むらを踏んで、ガサゴソ大きな音を立てながら、敷地に入っていきました。
きっとタミーが侵入者に気づき、騒々しく吠え立てるだろうな、と思いながら。
ところが、キャンもクーンも、いっさいありません。
完全な沈黙しかありません。
ガラス戸の前まで来て、私の姿が初めて見えるようになったとき、
奥の方でこっそり外の様子を窺っていたらしいタミーが、ようやくおずおずと出てきました。
私だとがわかると、やっと安心したようにガラスの向こう側でしっぽを振りはじめました。
こういう体験が何度か繰り返され、ようやく判明したのは、
タミーは独りぼっちでいるときには、家の奥にひっそりと隠れていて、
表で何が起ころうと、テリトリーの境界を誰が侵犯しようと、
誰にも気づかれないようにじっと息をひそめているのだ、という事実でした。
こいつ、実は、とても怖がりの、弱虫の、意気地なし犬だったのです!

では、私たちが在宅しているとき、あんなに恫喝的に、ウウウ……バウッ、バウッ、バウッと
居丈高に威嚇する振る舞い(地獄の番犬ケルベロスもかくやとばかりの、
物凄い吠え声と唸り声を上げるのです)は、いったい何なのか。
防衛本能でも何でもなく、私たちを護ってくれようとしているわけでもなく、単に、演技だったのです。
『マールのドア』の著者も書いていますが、いやあ、犬っていうのはたいへんな「演技派」なんですよ。
「ぼく、役に立つ番犬なんだよ! 四六時中、うちを守っているんだよ! 
ちょっとでも不審なことがあったら、いつでもぼくが大声で知らせるよ! 
何者も何事も、ぼくの細心で注意深い監視の目をのがれることはできないぞ!
怪しいやつは、ひと思いに噛み殺してくれるわ!
ぼくが目を光らせているかぎり、大丈夫、お父さんもお母さんも安心して暮らせるよ!」

つまり、タミーの吠え声は、外へ向かっての威嚇ではなく、
「私と家内へ向けての自己アッピール」だったのでした。
タミーは実に、そんな「かげひなたのある」犬だったのでした。

実際に空き巣か何かが入ってきたら、バウバウ吠えるどころか、
誰にもそうするように、しっぽを振りながらすりよって、
「やあ、こんにちは! ぼく、タミーだよ! ぼくはあなたのことが大好きさ!」
と愛想よく挨拶してしまうに決まっています。
そういう犬っていったい、いかがなものでしょう……。
  1. 2012/08/28(火) 13:05:06|
  2. タミー
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高円寺阿波おどりを見物

夏バテのため、最近すっかり引きこもり気味だった私たちだが、
たまには外気に触れなければ!と急に思い立ち、高円寺で開催中の「阿波おどり」を見に行った。



このお祭りが毎年、高円寺で行われているのは知っていた。
でも、同じ中央線沿線エリアに住んでいながら、なぜかこれまで一度も見物したことがなかった。
実際に体験してみて驚いた。舞台になるのは高円寺駅周辺の全域。
2日間(今年は8月25,26日)で100万人が集まり、1万人が踊る狂乱の一大イベントだったのである。

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17:30ごろ高円寺駅に着くと、地響きのような太鼓の音が聞こえてくる。
「は~い、立ち止まらないで矢印に沿ってどんどん移動してくださいね~」との誘導のもと、
人混みにもみくちゃにされて青梅街道方向に南下していくと、
脇の車道を次から次へと阿波おどりの「連」が踊り狂いながら通過していく。

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↑衣装が個性的であでやか。女性の踊り手は下駄でつま先立ちする離れ技を平然とやってのける。

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↑太鼓の迫力ある低音がとにかくカッコいい。これぞジャパニーズ・グルーヴ。

夫とふたり、汗をだらだら流しながら、茫然と見入ってしまった。
「右手と右足、左手と左足が連動してるんだね…」
「日本の踊りはあれが基本なんだよ。“ナンバ”っていうやつだね」
「ここにタミーが飛び入り参加したらどうかしら…」
「“どうぶつ連”?」
「ハクビシンや猫なんかと一緒に踊ってたら可愛くない?」
「足もとを見ると、小さなハッピを着たネズミもいてね…」

暑さと太鼓のリズムで頭がぼんやりして、馬鹿話しかできなくなってきたので、
ハイになって浮かれ騒ぐ見物客の波に運ばれながら帰路についた。

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↑「冷やしきゅうり」というネーミングで売られていた謎の食べ物。要するにただのきゅうりなのだが…。

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↑ガード下で待機していた「水玉連」と「いろは連」の人々。

いやあ~楽しかった。そのうち本場の徳島にも行ってみたいものだ。
とりあえず来年はまた高円寺で、桟敷席というものがあるのがわかったので、
あらかじめチケットをゲットして、座ってビールでも飲みながら見物しようと思う。





  1. 2012/08/25(土) 23:08:26|
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書庫を取材される



今日は文芸誌『群像』の編集者さんとカメラマンさんが取材のため来訪。
次号で「作家の本棚」という特集を組むそうで、書庫の写真を撮りにいらしたのである。

我が家の書庫は家の西側2階部分にあり、重さに耐えられるように、この一画だけ鉄筋コンクリートになっている。
夫が大学の研究室の本を大量に運び入れて以来、しばらく混沌とした状態が続いていたのだが、
先日、ようやく処分する本をひと山選別し、吉祥寺の「よみた屋」さんに来てもらって、
少しだけすっきりさせたところだった。
とはいえ、まだ完全に整理されているわけではない。とりあえず掃除だけでも、と朝から奮闘する。

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↑午後に記者さんたちがみえると、タミーはマックス興奮状態に。

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カメラマンさんはノンフィクション作家の高野秀行さんとよく取材旅行に出かける方だそうで、
高野さんの大ファンである私は狂喜する。トルコ取材にも同行したとか。

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↑チェス本の棚。

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↑映画関連の棚。

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↑動物もの&進化論の棚。

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↑夫が明治論を書くための資料として使った「日本思想体系」の棚。

このほか、フランス文学、その他の海外文学、日本近代文学、日本現代文学、近・現代詩、
ノンフィクション、思想、旅、雑誌、画集、建築、美学、文庫本、新書などはおおまかに分類されているのだが、
なにがなんだかよくわからなくなってしまっている棚も多い。
「何冊くらいあるんでしょうか?」と質問されて、カウントすらしたことがなかったのに気付く。
編集者さんがその場で概算してくれた結果、一万冊はあるのではないか、とのこと。
そんなにため込んでいたのか…。道理で引っ越しが死ぬほど大変だったはずだ…。

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↑「作家の犬」として写真にもしっかり写りこむタミー。

P1030166.jpg
↑だが取材が終わるころには疲れて眠りはじめた。集中力がないやつだ…。

津村節子さん、リービ英雄さん、その他の何人かの作家さんとともに『群像』10月号に掲載予定。
他の作家さんの本棚も気になる。


  1. 2012/08/22(水) 18:38:07|
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テレビ出演顛末記

残暑お見舞い申し上げます。
これは何年か前に館山に行ったときの海の写真↓
遠浅の海が涼しげで、タミーも気持ちよさそうにしているので掲載してみた。
今年の夏は、ついに海に行かないまま終わってしまいそうな気が…。

館山 014

ところで今日は、BS11の番組「宮崎美子のすずらん本屋堂」が放送される日。
酷暑のなか、夫は朝から収録に出かけていった。
私は夏バテのため、遠くからスタジオに声援を送ることにして、
午後フラフラしながら帰ってきた彼に、さっそく収録の様子を取材した。
暑さにやられているようで、どうも要領を得ないのだが、まとめると大体こんな感じだったらしい。

・スタジオはJRの御茶ノ水駅から徒歩5分。
・駅からそれほど遠くないのに、猛暑のため卒倒しそうな状態で到着。
・簡単な打ち合わせのあと、メークアップ室で顔に何か塗布される。
・そのまま本番に突入。スタジオはグリーン一色で、ソファだけがぽつんと置かれている。
 そういえばグリーンの服や小物は避けるように事前に注意があった。背景はあとでCGではめ込むらしい。
・何かいろいろ語ったような気がするがよく思い出せない。
・宮崎美子さんはたいへん感じのいい女性だった。
・収録の合間に昔からのファンであることをお伝えし、なんとなく喜んでもらえた…ような気がする。

そして夜10時。一家そろってテレビの前に集合。
タミーもハナちゃんも姿勢を正し、お父さんの晴れ舞台を固唾をのんで見守った。

番組開始早々、少し緊張した面持ちの夫が登場する。
定年を前に大学を退職した話、それまでとまったく作風が異なる『川の光』を書きだした経緯から、
『川の光 外伝』、そして『川の光2』の話題に。チェスが趣味という話題も少々。
宮崎さんは外伝では「孤独な炎」がお好きだったそう。
夫は話しているうちに表情が少しほぐれてきた感じ。ライトのせいか、普段より白髪が目立つかもしれない。
モデル犬としてタミーの顔が一瞬大写しになり、「見るからに可愛がられている犬ですね」とのコメントをいただく。

放送時間の約半分、30分弱を使ってじっくり『川の光』の世界を紹介していただいて、
とてもよい番組だったのではないかと思うのだが、夫はなんとなく浮かない顔。

「カッコよかったじゃない!」(私)
「そうかなあ…」
「お父さん、すごいよ!」(タミー)
「なんだかなあ…」
「広報活動としても、なかなかレベルが高かったんじゃないかしら?」(ハナちゃん)
「まあ…ねえ」

どうやら、人間だれしもそうだが、自己イメージとテレビ画面に映し出されたイメージが若干、違っていたらしい…。

ご覧になった方、ぜひ感想を聞かせてください!

  1. 2012/08/21(火) 23:51:53|
  2. 日記
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DVDで見る犬映画①『ウェンディ&ルーシー』

尖閣諸島に今度は日本人が上陸、中国各地で反日暴動が起きている残暑の夏。
そんな不穏な国際情勢をよそに、『川の光2』の動物たちは江東区の片隅をちょろちょろして
ささやかな計略をめぐらしたり、遠吠えしたい気持ちをぐっとこらえたりしている。
そのスケールが極度に小さな感じが、かえっていとおしい。

私は夏バテですっかり体力を消耗して、都心の劇場にすらたどり着くのが困難なので、
もっぱらレンタルDVDで映画を見ているのだが、そんななか、心に残る犬映画の佳作に出会った。
タイトルは『ウェンディ&ルーシー』。2008年製作の劇場未公開作品で、最近DVD化されたばかり。



ウェンディは廃車寸前のホンダ・アコードに乗って、犬のルーシーと一緒に旅をしている。
所持金は残り500ドルほど。夜は犬と一緒に毛布にくるまって車の中で寝る。
どうやらアラスカまで行って、缶詰工場で働こうと思っているらしい。
ところがオレゴン州の小さな町で車が故障し、ドッグフードも底をついてしまう。
スーパーで小さなパンと犬用の缶詰をポケットにしのばせ、店を出ようとしたウェンディは店員に制止される。
「ドッグフードも買えないような人が犬を飼うべきじゃない」などと説教された挙句、
警察署に半日拘留されて戻ってくると、つないでいたはずの犬の姿がどこにも見えない…。

WLimages1.jpg
↑ルーシーを演じたのは監督が飼っている犬だそうで、実にイイ顔をした雑種。
ベースはレトリバー系のようだが、半立ちの耳なのでテリア系も入っているかもしれない。
(ちなみに、完全な垂れ耳犬の飼い主として、私は以前から、
この「半立ち耳」というやつに、強いあこがれを抱いている…)

孤立無援のウェンディは必死になって犬を探しまわる。
とぼとぼ歩いていった5キロ先の動物収容所にもルーシーはいない。
車は整備工場に預けてしまったので公園で野宿していると、半分頭がおかしい男がやってきて
意味不明の独り言を言って去っていく。
パニックに陥ったウェンディは、唯一の避難場所であるガソリンスタンドのトイレに駆け込んで気を鎮める。

典型的な低予算インディーズ作品で、上映時間もわずか80分。
「なにこの退屈な映画…」と思う人もきっといるだろう。
でも、あまり予算が潤沢でない一人旅をしたことのある人なら、
この停滞したロードムービーの身を切るような旅情に共感できるのではないだろうか。
ガス・ヴァン・サントの映画が好きなら、絶対に好きなはず(ガス・ヴァン・サント組の俳優も何人か脇役で登場)。
主演のミシェル・ウィリアムズの痛々しいたたずまいが、アメリカ北西部の空気感に溶け込んでいる。

そして結局、ウェンディとルーシーはどうなったのか…は言わずにおくが
犬は不幸にはならないし、かすかな希望を残したエンディングであることだけはお伝えしておきたいと思う。





  1. 2012/08/20(月) 11:23:53|
  2. 動物の映画
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夏バテのタミーよりお知らせ



こんにちは、タミーです。
毎日、ほんとうに暑くてまいっちゃうね。
うちのひとたちはみんな、この暑さにやられていて、元気なのはハナちゃんだけだよ。
ハナちゃんはルーツが砂漠だから、暑さにはわりとつよいんだって。

こうやってぐだあ~っとして、なんとかやりすごすしかないわけだけど、
お母さんによると、世界中どこにいっても、こういうポーズのゴールデンに会うんだって。

↓たとえばこのひとは、お母さんが何年か前にバルセロナでみかけたんだけど
たしかに同じポーズだよね…。バルセロナも暑いんだなあ…。
004.jpg

ところで、お父さん関連のニュースがあるので、ご紹介します。
なんと、お父さんが今度の8月21日火曜日に、テレビに出ることになったんだよ。
BS11の「宮崎美子のすずらん本屋堂」という番組。
くわしくはここ↓
http://www.bs11.jp/entertainment/1681/

その日の朝に収録をして、夜22:00に放送するらしいの。
お父さん、これまで依頼を断り続けてきたので、これが初のテレビ出演だから、けっこう緊張するんじゃないかなあ…。
BSがみられるひとは、リモコンで数字の「11」をおせばいいらしいので、みてみてね!



  1. 2012/08/17(金) 22:57:18|
  2. 日記
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『七人の侍』を見直してみた



WOWOWで「黒澤明監督全30作品ハイビジョン一挙放送」という壮大な企画が始まり、
第一弾が『七人の侍』だったので、3時間半の大作なのについ最後まで見てしまった。

やっぱりこれは、何度見ても名作だと思う。
見る時期によって好感を抱くキャラクターが違うだけでなく、
その都度、新しい発見があり、新しい見方ができるのがおもしろい。

昔は、私も御多分にもれず、宮口精二が演じるストイックな剣の達人、久蔵がお気に入りだった(写真右端)。
寡黙で一見コワモテの個人主義者だが、芯は優しい、という必殺キャラだ。
『七人の侍』で好きな登場人物のアンケートを取ったら、間違いなく上位に食い込むのではないか。

今回見直してみて、ぐぐっと存在感を増したのが、五郎兵衛(稲葉義男/左端)と平八(千秋実/左から4人目)。
物静かでおだやかで、笑顔がなんともしれず良い五郎兵衛と、
武術の腕は「中の下」だが、飄々としていてその場を和ませる平八。
どちらもオトナの苦労人で、組織における自分のポジションをわきまえて行動する。
こういう登場人物に好感をもつようになった私も、少しは大人になったということか。

ちなみに『川の光2』のマクダフが救援チームの再会に感激して
「ううむ、『七人の侍』と言おうか、『荒野の七人』と言おうか…」と感慨をもらしているが、
『荒野の七人』はご存知のように『七人の侍』のリメイク。
虫が7名を演じるピクサーの『バグズ・ライフ』に至るまで
数多くのリメイクや翻案があり、映画界に与えた影響は計り知れない。
スピルバーグの『プライベート・ライアン』を見て
「うわ~『七人の侍』が本当に好きなんだなあ…」と思った人も多いのではないか。

ところで、『川の光2』の救援チームを『七人の侍』に
仮にあてはめてみるとこんな感じだろうか?

勘兵衛(志村喬)=マクダフ
菊千代(三船敏郎)=ビス丸
勝四郎(木村功)=チッチ
七郎児(加東大介)=タータ
平八=マルコ
五郎兵衛=リル
久蔵=キッド

久蔵=キッドがちょっとこじつけのような気もするけれど、まあ「遊軍」的な存在ということで。
マクダフには官兵衛のほかに「やるべし!」と野武士討伐の決断を下す村の長老も少し入っているかもしれない。

しかし、もうこの作品に関してはネタバレもないだろうから書いてしまうが、
野武士との壮絶な攻防戦を経て、この七人のうち、生き残るのは三人だけなのだ。
『川の光2』ではそんな事態にはならないことを切に願う。



  1. 2012/08/13(月) 22:20:07|
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残暑をのりきる方法



朝夕は涼しくなってきたものの、蒸し暑い日々がまだ続く。

ハナちゃんは、日中は尾っぽの先まで完全に脱力しきって、
熱を放射できるよう体を可能なかぎり長く伸ばした「棒猫」となり、
風の通り道に横たわっている。

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タミーは石張りの床に寝そべって、扇風機を独占している。
犬の肌には人間のような汗腺がないし、分厚い毛の層で覆われているので、扇風機はあまり効き目がない…
という説を聞いたことがあるが、タミーは結構、扇風機好きだ。
毛が比較的うすいお腹や肉球に風があたるのが気持ちがいいのかもしれない。

夫は数日の間、燃えさかる炎を背負いながら執筆に没頭していたのだが、ついに燃え尽きてしまい、
癒しを求めて冷房がきいた吉祥寺の漫画喫茶へと出かけて行った。
彼の原稿執筆には、だいたい以下のような一定のサイクル、というかパターンが見受けられる。
①書き出すのが嫌で嫌でたまらず、チェスゲームや乱読に逃避
②締切がいよいよ迫ると「こんな思いをするくらいなら、生まれてこなければよかった」と呟きはじめる
③しかしいつまでも逃避しているわけにもいかず、ついに執筆開始
④なんとか脱稿するが力尽き、這うようにして漫画喫茶へ
薄暗い密室にこもって、象徴的な死と再生を体験しているのかもしれない。

私はといえば、この季節はいつも「暑い国への悲惨な旅行記」を読むことにしている。
自分がいる場所よりずっと暑く、旅行するのが難儀な国へ好き好んで出かけていって
悪戦苦闘する変人たちの体験談を読むと、なぜか知らないが癒されるのだ。

以下は、ここ数年の夏のヒット本。
『ガイアナとブラジルの九十二日間』 イヴリン・ウォー
『コンゴ・ジャーニー』 レドモンド・オハンロン
『ロスト・シティZ』 デイヴィッド・グラン
『黒檀』 リシャルト・カプシチンスキ
いずれも悲惨さではいい勝負で、著者はだいたい一度は死にかけるし、
なかには『ロスト・シティZ』の探検家のように密林に消えてしまう人もいる。
「ああ、東京の夏なんてホント甘いもんでした。反省しました。それにしても居ながらにして
こんなすごい旅を疑似体験できるなんて、ありがたいことでございます」とホクホクしながら読める。
ノンフィクションではないが、ポール・ボウルズの『天蓋の空』や『世界の真上で』なども夏向きかもしれない。

いま読んでいるのは、ポール・セローの『ゴースト・トレインは東の星へ』(講談社)。
上の4作に比べるとそれほど苦難に満ちた旅ではないが、この人の旅行記はどれも面白くてはずれがない。
著者はロンドンを出発してイスタンブール経由で南下し、
グルジア、アゼルバイジャン、トルクメニスタンを通過して、現在、インドを目指しているところ。
旅程を見ると、その後日本まで足をのばし、そこで村上春樹と会ったりするらしいので楽しみだ。

セローはアフリカ縦断記『Dark Star Safari』も最近翻訳が出たので読むつもり。
読み終わったあたりで、ふと気が付いたら秋になっていた…というのが理想なのだが…。


  1. 2012/08/10(金) 22:43:12|
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アニメ『川の光』を見直してみた

夫が青白い炎に包まれながら、一心不乱にキーボードを叩いている。
その姿は、あたかもトライアスロン競技で3種目めのランに入り
体力がやや消耗してきた孤高のアスリートのようだ(BGMは「炎のランナー」)。

そんな夫を後目に、差し迫った締切のない優雅な私は、ふと思い立って、
久しぶりにアニメ『川の光』を見直してみることにした。

oyako.png
↑巣穴で丸くなって眠るお父さんとチッチとタータ。シックな色調と背景の緻密な描写に目を奪われる。

アニメ『川の光』がNHK総合で初めて放映されたのは2009年6月。
その後、何度も再放送され、DVDにもなっているし、海外の映画祭でも数々の賞を受賞しているらしい。
なにしろこれは、TVアニメとは思えないほど豪華なスタッフ・キャストで作られた、贅沢きわまりない作品なのだ。
監督は平川哲生さん、演出協力は『クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲』の原惠一さん。
美術監督は『もののけ姫』や『時をかける少女』の山本二三さん。

さらに驚愕すべきは声優陣。山寺宏一さん(お父さん)、折笠富美子さん(タータ)、
金田朋子さん(チッチ)、平野綾さん(タミー)、大塚昭夫さん(グレン)、田中敦子さん(ブルー)。
声優さんに詳しくない私ですら、すごい人たちが集結しているのがわかる。
『攻殻機動隊』シリーズのファンなら、草薙素子(田中さん)、トクサ(山寺さん)、バトー(大塚さん)の
主役3人が思いがけない役を演じているのにびっくりするだろう。

夫と私は、放映前にNHKでの試写室のスクリーンで見せていただき、感激のあまり涙ぐみ、
夫は涙ぐんだ状態のまま上映後に皆さんにご挨拶をするという過酷な試練にさらされた。
試写にはチッチ役の金田朋子さんもいらしていて、打ち上げでお話することができたのだが、
「こんな声の人が、本当にこの世にいるのか…」と驚嘆したのも鮮烈な思い出である。
なんでも、あるときカツアゲされそうになって、「やめてください~♥」と訴えたら
あまりにも可愛らしく人間離れした声に相手が度胆を抜かれて、助かったという伝説があるそうだ。

アニメタミー
↑「ぼく、タミー。本当は、女の子なんだよ!」実物よりかなりスマートでキュートなタミー。

今回見直して、キャラクターデザインの素晴らしさ、背景の美しさ、
言葉で説明せずアクションで語るセンスのいい演出に、感激を新たにした。
1年かけて読売新聞の夕刊に連載された小説だから、すべてを映画化するのは無理なわけだが、
省略の仕方が実に的確だし、かと思うと、映画だからこそ可能な場面がさりげなく加えられていたりする。

どの場面も好きなのだが、以下の2つが今回新たに「萌え」を感じたシーン。

chicchiandsuzume.png
↑溺れそうになっているところを助けられたスズメのひなと、チッチが並んで語り合う。
金田朋子さんのチッチと、鈴木晶子さんの仔スズメがともに悩殺ヴォイスで、愛くるしさに悶え死にしそうになる。 

animeglenandtata.png
↑図書館に住む詩人ネズミのグレンとタータが、天井から図書館の人間たちを見おろしながら、
ちょっと哲学的な会話を交わす。
「静かだね…」
「本が人間を静かにさせているんだ」
「なぜ人間は本を読むの?」
「…こわいんじゃないかな、死ぬことが」

こういう場面と、スリリングなアクション場面の緩急のリズムもまたいいのだ。
バスから脱出するお父さんがトム・クルーズばりのすごいアクションをこなすシーンや、
バスの天井に一瞬、川の光がきらめくシーンは見逃せない。

というわけで、『川の光2』の読者でこのアニメを未見の方は、機会があったらぜひ見てみてください!
 


  1. 2012/08/07(火) 22:38:40|
  2. 川の光
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ほっとひと息の週末



薄曇りで、奇跡的に涼しい。
東京は最高気温31度までは上がるらしいが、それでも大助かりだ。
タミーも安心したようで、「ふう…」という顔をしている。

P1030131.jpg

ハナちゃんもほっと一息ついているが、その場所はなぜかチェス盤の上。
チェス駒の突起がお腹にあたってちょっと痛いのではないかと気になるが、
本人的には「ツボがほどよく刺激されて、結構いい具合」なんだそう。

『川の光2』のストックが尽きかけて読売新聞の担当記者さんを心配させている夫は
「今日はこの涼しさに乗じて、火の玉のようになって執筆に取り組む」と宣言。
「書斎でパソコンの前に座る僕の背後に、青白く燃える炎が見えることだろうよ…ふっふっふっ」
とかなんとかいいながら、PCでチェスをしているように見えるのは私の目の錯覚か。

ところで、江東区といってもかなり広い。小説でタミーが閉じ込められている倉庫は、
正確にはどのへんにあるのだろうか。作者に取材して、大体の位置が判明した。

odaiba.png

いまビス丸たちは地図左下のお台場海浜公園にいて、これからの経路をたどっていく。
目指すは赤丸で囲んだエリアにある倉庫。
住所でいうと、江東区新砂2丁目のどこかに、タミーは監禁されているらしい。

連載も残すところあと3か月。これから展開する最大の見せ場に期待が高まる。
が、再び夫を見ると、今度はAKBネタをチェックしていて、炎に包まれながら執筆している気配はない…。

  1. 2012/08/04(土) 11:08:36|
  2. 日記
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