川の光日記

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1月の出来事メモ

january01

もう1月が終わりなんて信じられない。
この調子であっという間に一年が過ぎ去ってしまいそうなので、
とりあえず、今月の主な出来事を記録。

●夫、退職記念講演に続き、駒場における最後の授業も無事終了。
小林康夫先生、松浦寿夫先生との鼎談となった昨日の最終講義には、
予想をはるかに超える人数の方々にお集まりいただき、恐縮していた。
それにしても、3月末で大学の研究室を引き払わなければならないわけだが、
あのカオスのような部屋が、本当に片付くのだろうか。

●読売新聞のサイトに、『川の光2』コーナーが誕生。
担当の待田さんの似顔絵イラストが掲載されていて、
よく見ると、ピンクのかわいいネズミ耳がついている…。

●例年になく寒い1月となり、タミーは大喜び。
アンダーコートとトップコート、長短2種類の毛で覆われていて、
天然のダウンジャケットを着ているようなものなので、
寒ければ寒いほど元気になるのがこの犬種の特徴なのである。

●ハナちゃんが今月読んで太鼓判を押した本
『正義の哲学』 田島正樹著/河出書房新社
『オオカミの護符』 小倉美恵子著/新潮社
『アガンベン読解』 岡田温司著/平凡社
『生物学的文明論』 本川達雄著/新潮選書
『テロの経済学 人はなぜテロリストになるのか』アラン・B・クルーガー著/東洋経済新報社
『心脳問題 「脳の世紀」を生き抜く』 山本貴光・吉川浩満著/朝日出版社

●私が今月覚えたいまどきのネタ
①きゃりーぱみゅぱみゅ
②オワコン
③ステマ (最初は「捨て鉢なマーケティング」のことだと思っていた)

●『川の光2』では、ビス丸が“愛されキャラ”に変身中。
次第に『七人の侍』で三船敏郎が演じる菊千代みたいになってきた。
そのアナロジーでいくと、マクダフ=志村喬?

ますます寒さが厳しそうな2月だが、なんとか、無事に乗り切れますように…。
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  1. 2012/01/31(火) 23:12:02|
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フィギュアに夢中

figure01

『川の光2』の影響で、最近、動物フィギュアを大人買いしている。
写真上は、左からマクダフ、キッド(ともにCollecta社製)、ビス丸(シュライヒ社製)。
手前中央のネズミ=タータは、読売新聞のOさんからいただいたもの。
体長3cm足らずだが、非常に精巧に作られている。

figure02
↑ハナちゃんも興味津々。とくにネズミのフィギュアにたまらなくそそられる何かを感じるらしい。

ここまで揃ったので、あとはスズメのリルと白ネズミのチッチをぜひとも入手したい。
だが、意外にこれが難しいのだった。
白ネズミは、ぬいぐるみなら選択肢があるのだが、このサイズのフィギュアはなかなか見つからない。
スズメのフィギュアはさらにレアだ。

いろいろ調べた結果、「海洋堂のチョコQ 日本の動物シリーズ」の
「第6弾 No.167 スズメ」と「第3弾 No.83 マウス白」が良さそう、という結論に達した。
とはいえ、スズメはプレミアムがついて元の値段の10倍になっているし、
白ネズミは目が赤いのがちょっと不満である。
もう少しリサーチしてみよう…と、ディープなフィギュアの世界にどんどんハマっていく私であった…。

↓ちなみに、我が家には海洋堂 日本の動物シリーズの「エゾユキウサギ」「白黒ネズミ」「イイダコ」があるのだが、
「スズメ」か「白ネズミ」と交換してもいいという方がいたら、ぜひご連絡ください!
「イイダコ」などはかなり気に入っていて、放出するのがちょっと惜しい気もするのだが…。

figure03

↓全然、関係ないのだが、私は一時期、熱心なカエル収集家だったことがあり、
旅先で衝動買いしたカエルを引き出し一杯にため込んでいる。
特に自慢なのは、ワルシャワで買った琥珀のカエルと、熊野で買った那智石のカエル。

figure04

↓さらに余談だが、これは我々が『攻殻機動隊』好きであることを知った
『文學界』編集長のTさんにいただいたタチコマのフィギュア。
ブルーがデフォルトのはずなので、ピンクは貴重なのではないかと思う。

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  1. 2012/01/28(土) 12:33:12|
  2. 川の光
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待望の雪

snow02

朝、しーんと静まり返ったなか目覚めると、夜のうちに降った雪が庭木をたわませるほど積もっていた。
雪を見て興奮する度合は精神年齢に比例するらしいが、タミーも夫も私も(この順番で)興奮を抑えきれず、
「しょうがないわねえ、まあ行ってくれば…」とストーブの前に陣取ったまま目を細めているハナちゃん(=大人)
に送り出されて、さっそく近所の公園に繰り出すことに。

snow01

雪はいいね!楽しいね!

snow03

ああ雪…つめたくてすごくきもちがいいよ…

肉球が霜焼けになるんじゃないかと心配になるくらい雪のなかを走ったり転げまわったりした後、帰宅。
夫は雪を見ながら朝風呂を堪能。
北国の人に笑われそうなほど、4センチの積雪を満喫しまくった我が家であった…。

●なお、追加でお知らせが。
先日の退官記念講演の『文學界』への掲載を「3月号」とお伝えしていたのだが、
今回、芥川賞が2人同時受賞になり、対談が通常の2倍になってしまうため、
掲載が一号延期されて、4月号になったとのこと。

そのぶんゆっくりまとめ&加筆できると思うので、お楽しみに!
蛇足だが、今回の芥川賞受賞の記者会見は、受賞したおふたりが何から何まで対照的で面白かった。
夫が町田康さんと同時受賞したころは、当然のことながらまだニコ生の中継など存在しなかったが、
中継されていたらどんな感じになっていただろうと想像すると感慨深い。
  1. 2012/01/24(火) 11:41:50|
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『川の光2』の動物たちはいまどこに?

makdaf01

早いもので、つい先日「100回達成!」と騒いでいたような気がするのだが、
本日の『川の光2』はもう連載140回目を迎えてしまった。

タミー救出のために結成された動物たちのチームは、いま不慮の事態でバラバラになりかけている。
チームの頭脳マクダフは、通りがかりのお婆さんを狙ったひったくりを阻止してあげたにもかかわらず
「あーあ、こんなに汚れちゃって。可哀そうな子…」と同情したお婆さんに拉致されて、
ネズミのチッチとともに彼女のマンションに閉じ込められている。

そこでふと疑問がわいてきたのだが、いったいこのマンションは、東京のどのへんにあるのだろう?

実は、第125回のスズメのリルの説明に重要なヒントがある。
空から東京の地理を俯瞰して把握しているリルによると、
いま動物たちがいる地点の少し先に大きな繁華街があって、それは渋谷という名前らしい。

これまでの『川の光2』の行程を整理してみると、

●救援チームの出発点は、東京23区の西側に広がる武蔵野。
作者は「具体的に特定できない」と言っているが、小金井市、武蔵野市、三鷹市にかけて広がるエリアのどこか。
つまり私たちがタミーを連れてよく散歩に出かけるあたりである。
『川の光』の“川”は、野川と玉川上水を足して割ったようなイメージではないかと思う。

●ここから、動物たちはタミーが監禁されている江東区の倉庫に向かってじりじり進んでいく。
方角的には東を目指すことになる。

●リルによればいま一行は渋谷の西にいるので、これまでのルートはおそらく以下の通り。
三鷹市を斜めに横切り、世田谷区に入って、千歳烏山あたりで京王線の踏切を渡ったあと、
北烏山~南烏山~上北沢~桜上水~赤堤と歩いてきて、豪徳寺か梅ヶ丘あたりで小田急線の線路を越える。
そして現在は、下北沢と三軒茶屋のあいだのどこかにいる。

つまり、マクダフが閉じ込められているマンションは、ずばり世田谷区代沢にあるのではあるまいか。

ちなみに夫は台東区で生まれ育ち、その後、世田谷区用賀→渋谷区千駄ヶ谷→世田谷区松原→
三鷹市久我山→武蔵野市吉祥寺、と次第に東京の東から西へと移り住んでいる。
『川の光2』の動物たちの旅は、このルートを逆方向に遡る旅でもあるわけだ。

これから一行は渋谷を迂回して、東京タワーで再び全員集合する予定だ。
地図オタクで「ブラタモリ」好きな私としては、今後も『川の光2』の行程を地誌学的に研究し、ご報告していきたいと思う。

makdaf02
↑『川の光』の原点、野川。動物たちはこの川を擁する自然豊かな武蔵野エリアから出発した。






  1. 2012/01/23(月) 13:18:57|
  2. 川の光
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2011年動物本ベスト5 その⑤ 『動物論』

doubutsuron01

2011年の動物本ベスト5、最後の一冊はハナちゃん推薦枠である。
なんと、十八世紀フランス啓蒙思想を代表する哲学者、コンディヤックの『動物論』を紹介したいという。

「さすがにハナちゃん、なんていうか、マニアックな選択だねえ…」
「コンディヤックさんは、たしかに日本ではマイナーな存在よね」
「私なんて名前を昔どこかで聞いたことがある程度だったけど」
「でも、ミシェル・フーコーさんは『臨床医学の誕生』で、ジャック・デリダさんは『グラマトロジーについて』で、
すでに60年代にこの人に言及しているし、デリダさんなんて『たわいなさの考古学』というコンディヤック論まで書いてるの」
「ははあ…」
「だけど、デリダさんみたいに脱構築せずにストレートに読むと、この『動物論』の面白さはちょっとわかりにくいかも」
「たしかに。だって、いまでは常識になってることが、世紀の大発見みたいに高らかに宣言されてるでしょ?
なにしろ、章ごとのテーマがこんな感じ。
“獣はただの自動人形ではないということ”
“もし獣が感じるとすれば、我々人間のように感じるということ”
“獣は比較し、判断するということ。獣は観念をもち、記憶をもつということ”
あまりにも当たり前の事実が大真面目に論じられてるだけじゃない?」
「その通り。だから私はこれを、一種の『猿の惑星』体験として読んだの」
「?」
「自分が猿の惑星で檻に入れられて、コーネリアスとジーラみたいな猿が興味深げに覗き込んでいる図を想像してみて」
「はいはい。そういえば去年公開の『猿の惑星:創世記』って面白い映画だったね」
「猿たちは猿語でこう話し合ってるわけ。“この生き物は一種の自動人形なんじゃないか?”
“変な鳴き声は出してるけど、感覚とか記憶とか、なさそうだよね?”」
「うーん、それはなかなか怖い図かも…」
「コンディヤックさんが『動物論』でいまでは常識だと思えることを論証したのは、裏を返せば、
この本が出版された当時は“動物は機械と同じ、判断力も感覚もない”という見方が、哲学的に主流だったからなのよね」
「そう考えると、歴史的に意義のある本なんだね…」
「まあ人間たちも、この二百数十年で、多少は進歩したってことかしらね…」

ハナちゃんは深いため息をつき、台所で好物のドライフード「Zeppin懐石 ホタテ風味」をカリカリ齧ってから、
午後の巡回へと出かけていったのだった…。

doubutsuron02
↑動物たちの苦難の歴史を思い、ちょっと目つきが怖くなっているハナちゃん。



2011年11月刊。古茂田宏訳/法政大学出版局


  1. 2012/01/20(金) 23:51:32|
  2. 動物の本
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夫です。またまた失礼いたします。

こんばんは。
夫です。またしても闖入させていただいております。

家内のブログを楽しみにお読みくださっている皆さんには申し訳ございませんが、
どうか番外篇としてご勘弁ください。

一昨日のわたしの東大本郷での講演にいらしてくださった方々に、心からお礼申し上げます。
お耳汚しで失礼いたしました。

ところで、その折り、会場に駆けつけてくれたかつての同級生の野村正人君(現・学習院大学教授)と
久しぶりに再会し、二次会でゆっくり久闊を叙することができ、たいそう嬉しく思いました。
その後、彼が送ってくれたものが、わたしが昔書いたらしいこの落書きです。

tanka03


1975年11月6日の日付が入っています。当時、わたしは21歳。野村君が福永武彦『告別』論
──たぶん「『告別』の余白に」という題名だったのでしょう。内容はまったく覚えていません。
野村君、すまぬ──を書き、どうやらわたしはそれへの返答として、
この短歌もどきを作って送った、ということのようです。
ホッチキスで留めた跡が茶色に変色しているのを見ると溜息が出ます。何せ36年以上前ですから。

あの頃愛読していた春日井建、塚本邦雄の作品のパスティッシュというか、
それを思いきり下手糞にしたような代物ですが、お耳汚しに続くお目汚しとして、
ここに掲げさせていただきます。

わたしはいろいろなことをやってきましたが、短歌・俳句の実作だけはやれなかったし、この先もやれません。
5・7の定型詩はあまりにも魅惑的な、しかしまたあまりにも「怖い」ジャンルだからです。
そのことを、この習作のみすぼらしい出来栄えが残酷に暴き出しているように思います。
どうも失礼しました。

  1. 2012/01/18(水) 18:58:36|
  2. 日記
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講演が無事終了!

arigato01

以前よりお知らせしていた夫の退官記念講演が、昨日、本郷の東京大学で行われた。
大勢の方に来ていただいて、大教室なのに立ち見も出るほどの盛況になった。
みなさま、本当にありがとうございました。

直前まで「ああ、南フランスの海岸に行きたいなあ」と嘆息するかと思えば
「もう駄目だ、こうなったら出たとこ勝負だ!」と衝動的に叫んだりしていた夫だが、
さすがにこれまで30年以上も教壇に立って人々に語りかけてきただけあって、
講演は驚くほど広がりがあり、かつまとまった内容になっていた。
彼が偏愛してきた固有名詞が寄せては返すように「波打ち際」というテーマに収斂していく。
講演の会場となった教室もまたひとつの「波打ち際」だという指摘にはこの上ない臨場感があった。

すべては、講演を企画してくださった沼野充義さんのおかげである。
夫も私も我が家の動物たちも、沼野さんにはもう足を向けて寝られない。

講演終了後、いろんな方とお話しできたのも楽しかった。
とりわけ感激したのは、大澤真幸さんがこのブログを読んでくださっていると知ったこと。
私は大澤さんの熱烈な読者で、ジュンク堂の対談ポッドキャストまで拝聴しているのである。
拙いブログを見ていただいているなんて、光栄としか言いようがない。

なお、この講演は『文學界』の3月号に掲載予定になっている。
時間の都合で割愛せざるを得なかったヒッチコックやゴダールについても
加筆されるのではないかと思うので、読んでいただけるととても嬉しい。

↓贈っていただいた花に囲まれて、万感胸に迫るハナちゃん。
arigato02

  1. 2012/01/17(火) 16:50:41|
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『川の光』の外伝を知っていますか?

semari01

動物たちがソファで無心に眠る冬の午後。

この平和な光景とは対照的に、夫はまたしても追いつめられている。

先日、告知させていただいた退官記念講演が、2日後に迫っている。
そして、その翌々日は、「川の光」外伝の最終締切なのだ。

『川の光』パート1や新聞連載の読者には意外に知られていないのだが、
夫は2010年12月号から『中央公論』誌上で、3か月に1回のペースで『川の光』の外伝を連載している。
毎回50枚ほどの読み切り連作短編で、本編の登場キャラクターに加えてさまざまな動物たちが登場する。

ご参考までに、これまでの内容を簡単に紹介しておくと、

●第一話(2010年12月号)「犬の木のしたで」

タミーが主人公! 散歩の途中で集会のうわさを聞きつけて川の中州を訪れたタミーは、
「詩を愛する動物クラブ」の年次総会に飛び入り参加して、自作のお茶目な詩を朗読することになる。
遅刻して現れたネズミのグレンが読み上げる長編詩が素晴らしく、動物たちは感動のあまり静まり返ってしまう。

●第二話(2011年3月号)「グレンはなぜ遅れたか」

前回、なぜグレンは集会に遅刻したのか? その理由がこの短編で明かされる。
画家の記念館の物置でひっそり共同生活を送っていたリクガメ、ハクビシン、ダッチウサギ、モルモット。
老境にさしかかった四匹は、建物が取り壊されることになり、途方に暮れていた。
グレンは一計を案じ、動物好きな子供たちがいる小学校へと彼らを誘導するのだが…。

●第三話(2011年6月号)「孤独な炎」

哲学的な瞑想にふけりながら静かな毎日を送るフクロウのルチアは、
ある真冬の晩、はるかな距離を経て聞こえてくる「帰りたいよ…」というかぼそい声をキャッチする。
正体がわからないまま、声の主と会話を交わすようになるルチアだったが…。
小惑星探査機と思しき「彼」と、孤独なフクロウが織りなす友情の物語。

●第四話(2011年9月号)「キセキ」

アナグマのアントン坊やは、わあわあ泣きながら川岸を上流に向かって歩んでいた。
目が覚めたらお母さんの姿が消えていたのだ。
そんなアントンの前に、変幻自在に姿を変える「水の子」が現れる。
感受性が鋭い詩人肌の仔アナグマが体験した、幻想と現実の境界を超えた一夜の出来事。

●第五話(2011年12月号)「緋色の塔の恐怖」

川辺の僧院で数秘学の哲理に思惟を凝らす錬金術師のタミリウス、またの名をタミー師。
最近、容態がすぐれない女王陛下を救おうと、
対岸に出現した無気味な緋色の塔の謎を解くために小舟で漕ぎ出していったタミー師が見たものは?
タミー、ネズミのチッチ、アナグマのフョードルなどおなじみの動物たちが錬金術師や僧院長として登場し、
時空を超えて壮大なスケールで展開する冒険ファンタジー。
山田風太郎ばりの凝りに凝った文体とジーン・ウルフもびっくりの異世界描写に驚く。
「ここ数年で、これほどの情熱と精力を傾けて書いた原稿はないよ。何しろまるまる3ヶ月かかったもんな。
ただし、これほど馬鹿々々しい、アホくさい小説も世の中にざらにないと思うけど。
ともかく、入魂、渾身の一編です」と夫は語る。

そして『中央公論』の2012年3月号に掲載予定の次作は、ついにシリーズの最終話。
どうやら「トウキョウトガリネズミ」が重要な役割を演じるらしい。

semari03
↑北海道に生息しているのだが、発見者が「蝦夷」(YEZO)と「江戸」(YEDO)を間違えてラベルに記したため
「トウキョウトガリネズミ」と命名された変り種。体長4cm、体重2gで、世界最小の哺乳類。

夫はこのところ毎日、呪文のように「トガリネズミ、トガリネズミ」と呟きながら、柱に頭を打ち付けている。
夜は世界最小のネズミさんたちが大量に登場する悪夢を見ているらしい。執筆はかなり難航している模様。

なお、『中央公論』の外伝シリーズは、本編が好きな読者なら絶対に面白いはずなので
図書館などで読んでみていただけると嬉しい。

↓そして動物たちは、相変わらず平和に眠り続けるのであった…。

semari02


  1. 2012/01/14(土) 17:39:35|
  2. 川の光
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2011年動物本ベスト5 その④ 『これが見納め』

年をまたぐことになってしまったが、2011年動物ベスト本続き。



『銀河ヒッチハイク・ガイド』の作者ダグラス・アダムスによるネイチャー・ルポが翻訳されたのは、
2011年の嬉しい驚きのひとつだった。
なにしろ原作が刊行されたのは1990年。作者が2001年に49歳で亡くなってもう10年になる。
なぜいま突然、日本語版が登場したのだろう? 
理由は不明だが、みすず書房と翻訳の安原和見さんには深く感謝しなければならない。

アダムスは、BBCとモンティ・パイソンが世に送り出した天才のひとりである。
BBCのラジオドラマを自らノベライズしたSFコメディ『銀河ヒッチハイク・ガイド』(78)は、
今もファンから絶大な支持を受ける世界的なロングセラーで、イギリスのポップカルチャーを語るうえで
欠かせないアイテムとまで言われている。
『これが見納め』は、そんなアダムスが「絶滅危惧種の動物を見に行く」趣向のBBCラジオドキュメンタリーの記録だ。

『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、最初の50ページで地球が消滅する。
ヴォゴン星人の“超空間高速道路”の建設予定地だったのだ。
「50年前からアルファ・ケンタウリの土木建築課出張所に告知の紙が貼ってあったはず。いまさら文句を言っても遅い」
というのがヴォゴン星人の言い分である。
そこで最後の地球人、アーサー・デントは宇宙放浪の旅に出る。表紙に「パニくるな」と書かれたヒッチハイク・ガイドを手に。

『これが見納め』は、このSFコメディとまったく同じスピリットで書かれている。
根底にあるのは深い絶望。それはブラックな笑いと背中合わせだ。
人類が増殖を続ける世界で、動物の種が猛スピードでひとつまたひとつと消えていく…というのは、
冷静に考えると実に恐ろしい状況である。
あまりにも恐ろしい状況に放り込まれると、人は茫然とし、やがてなぜか笑い出す。

絶滅に瀕した動物たちを世界各地に見に行く旅の途上で、作者とその相棒の動物学者は、さまざまな不条理に直面する。
インドネシアでは八つ裂きにされたヤギを丸呑みするコモドオオトカゲのショーに立ち会わされ、
アフリカではゴリラの見学許可証を入手するためにヴォゴン星人も青ざめるほど腐敗した役人に賄賂を巻き上げられ、
中国では無茶苦茶な演奏のリチャード・クレイダーマンに聴覚を狂わされて揚子江のカワイルカの気持ちを理解する。

その一方で、動物の保護に全身全霊を捧げる奇人変人たちがいる。
彼らの損得ぬきの献身によって、カカポやロドリゲスオオコウモリやピンクピジョンは、かろうじて絶滅を免れているのだ。

爆笑に次ぐ爆笑のあとで、ふと空恐ろしいような気持ちになる。そんな不思議な読後感の本なのだが、
動物と人間の矛盾に満ちた関係を表現するには、もしかしたらこういうアプローチしかないのかもしれない。

lastchance01
↑ 本書で世にも恐ろしい生き物として描かれるコモドオオトカゲ。
唾液の毒性が強いため、噛まれると人間も動物もじわじわ弱って敗血症で死ぬ。
オオトカゲさんたちは獲物の死を気長に待ち、肉がいい具合に腐ったところをおいしくいただく。
またの名をコモドドラゴンなので、一応、今年の干支。
  1. 2012/01/10(火) 23:52:14|
  2. 動物の本
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年末年始の事件簿

news01
2011~2012年、年末年始の事件簿メモ。

●紅白歌合戦を見ていて、夫が「嵐」と「エグザイル」を、
「KARA」と「少女時代」をちゃんと区別できていないことが判明。
これはほとんど“日本人失格”と言っても過言ではないと思うのだがどうだろうか。

●『リアル・スティール』をいつものように夫婦50割引で見に行き、号泣。
スピルバーグの新作『戦火の馬』は予告編だけで泣いてしまう。
この映画、とても見たいのだが、馬たちが気の毒な目に遭うこと確実なので、いまから心が引き裂かれる。

●読売新聞の担当記者さんより、『川の光2』の読者から寄せられた熱いお便りの数々を送っていただく。
読んでいるうちに号泣。
読売新聞の「気流」欄に「この連載が終わるまで長生きしなければ」と投書してくださった94歳の女性がいることを知り、夫、感激。

●タミーが愛してやまないKさんが、市谷亀岡八幡宮の「ペット護符」をお年賀に持ってきてくださる。タミー、狂喜乱舞。

●夫、読売新聞に載った角田光代さんの猫の写真に激しく対抗意識を燃やす。
今年はなんとしてもハナちゃんの写真を『ユリイカ』の表紙にしたい、というのが彼の野望。
しかし角田さんの猫は美貌のアメショー。ハナちゃんはガッチャマン柄の地味な白黒和猫。かなり不利な戦いである。
ハナちゃん自身は「マスメディアに登場することにはまったく関心がない」と表明し、
軽やかに猫の脱原発決起集会に出かけていったが、
その後、書庫で『ユリイカ』の猫特集の表紙を食い入るように見ていたのは、ここだけの秘密である…。


  1. 2012/01/07(土) 19:05:27|
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水彩画になった犬

ニューヨーク在住のHさんが、友人の画家が描いた作品を送ってくださった。
あまりにもキュートなので、年頭を飾るアートとしてご紹介したいと思う。

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ソファの黄色、クッションのピンク、犬のゴールドが絶妙のハーモニーを奏で、
毛並みを描く無造作な筆さばきに心奪われる。何度見ても和んでしまう連作である。

作者のクリスティーン・ヨストさんはスイス出身、ニューヨーク在住。
環境庁で政府職員として働いた後、NYCの Art Student's Leagueで絵画を学び、
最近はグループ展などに参加して作品を発表しているという。

モデルになったのは、クリスティーンさんの友人ジョーンさんの飼い犬インディ。
アイリッシュウルフハウンドとゴールデンレトリバーのミックス(推定)で、
最初の飼い主に育児放棄され、2番目の家庭で家族のメンバーが犬アレルギーになり、
6歳のときジョーンさんの家に引き取られた。体重102ポンド(約46キロ)もある甘えん坊。

この作品に触発されて「私も水彩でタミーを描いてみたい!」と衝動的に考えたが、
なかなかこのレベルに達するのは難しいと思われる。
今後注目の画家になるかもしれないので、Christine Yost という名前は要チェック!

Thank you so much, Christine, Joan, and Kyoko!


  1. 2012/01/05(木) 18:25:22|
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謹賀新年

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あれよあれよという間に一年が終わってしまい、2012年に突入してはや3日。
『川の光2』の連載も、まだ全体の4分の1強とはいえ、着実に回を重ねている。

以下、我が家のメンバーの2012年の抱負。

●夫 スマホを使いこなす男になる。

●私 筋肉を鍛える。

●タミー 芸のバリエーションを増やし、歌って踊れる犬になる。

●ハナちゃん 脱原発社会に向けて猫族の決起を促す。

人間より動物のほうが抱負のスケールが大きいような気がするのはなぜだろう…。

ともあれ、本年もどうぞよろしくお願いいたします!

sinnen02


  1. 2012/01/03(火) 17:27:19|
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プロフィール

IZUMI

Author:IZUMI
賢くて優しかったハナちゃん
(2003~2013)の思い出に



『川の光2 タミーを救え!』
絶賛発売中!

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